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U-18賞に中学一年生 林俊作君
第11回学生CGコンテスト
 「第11回学生CGコンテスト・表彰式」(主催 CG―ARTS協会―財団法人画像情報教育振興協会)が2月24日、東京都写真美術館(東京・恵比寿)で開催され、「静止画部門」「動画部門」「インタラクティブ部門」の最優秀賞、優秀賞、佳作賞、U―18賞が表彰された。


 平成7年から学生を対象に始まり、今年で第11回を迎えた学生CGコンテスト。今回は小学生から大学院生まで、1379作品が寄せられた。

 応募部門は、「静止画部門」、「動画部門」、「インタラクティブ部門」の3部門。アート・デザイン・工業分野等のジャンルを問わず、いかに新しい表現を追及しているかを評価している。

2年連続の受賞となった林君
2年連続の受賞
となった林君
 回を重ねるごとに全体のレベルが上がるなか、若い人に機会を与えるため、高校生以下による優れた作品で最終審査まで残ったものから1作品を「U―18賞」として表彰。今回の同賞には、昨年に続いて林俊作君(大阪市立梅南中学校普通科1年)が輝いた。(動画作品で受賞。昨年は静止画作品での受賞)。

U-18賞「BLACK FOG」
U-18賞 最優秀賞
「BLACK FOG」
林 俊作/大阪市立梅南中学校
普通科1年

 受賞した林君は、用意されている3部門のうち、「静止画部門」と「動画部門」に応募。線画やCG、アニメーションに筆を使い描くドローイング、と手法にこだわらずに作品を作っている。

 「ドローイングは身体を使って描くのでスポーツみたいで楽しい。CGはマウスを使っているから描いている感じはしないけど、自分が出したい色がすぐに出て良い。アニメーションは映像なので表現したい想いが形になりやすい」と、林君は作品製作への想いを語り、表現することの大切さを丁寧に教えてくれた。

 「アニメーションは伝わり易いけど、『手抜きでも良いかな』とは思いたくない。静止画と同じように、一つの場面をとってみても絵になるようにしたい。毎日描き続けて、描くエネルギーを尽き果たすまで、これからも描いていきたい」。

 林君のお父さんの林貞三さんは、デザイン学校の講師も勤めるイラストレーター。林君は幼い頃から絵画に触れて育ったと貞三さんは語る。

 「子どもの頃から家にある画材で遊んでいたが、7年ほど前から私のパソコンを使うようになった。子どもは頭がやわらかく、扱い方を少し教えただけで、あっという間に一人で使えるようになったので驚いた。心身ともに健康でないと長続きしないので、運動もしながら絵を描いていって欲しい」と、親として嬉しい反面、懸命に絵と向き合う息子を気遣っていた。4月には初の個展を大阪で開催する林君。今後の活躍が楽しみだ。

◇ ◇

静止画部門「PLANTS」動画部門「診察室」動画部門「診察室」
動画部門「診察室」動画部門「診察室」
静止画部門 最優秀賞
「PLANTS」
西村昌史/九州大学
芸術工学部
画像設計学科4年
動画部門 最優秀賞
「診察室」
大山慶/東京造形大学大学院
造形学部デザイン学科1年

インタラクティブ部門「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」インタラクティブ部門「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」インタラクティブ部門「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」
インタラクティブ部門「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」インタラクティブ部門「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」
インタラクティブ部門 最優秀賞
「Allegory of Media Art−メディアアートの寓意」
津島岳央/多摩美術大学
美術学部情報デザイン学科4年

問合先
 CG―ARTS協会「学生CGコンテスト事務局」 http://www.cgarts.or.jp/scg/
 03・3535・3501


【2006年3月4日号】


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