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■OECD国際学習到達度世界一のフィンランド

                                                                              
世界で最も進んだ教育先進国といえばフィンランドです。
経済協力開発機構(OECD)による2006年の国際的な学習到達度調査で、科学は1位、読解力は2位、数学は2位の結果が公表されました。

これに比べ、わが国の結果は4年前の調査より科学的リテラシー(応用力2位⇒6位)と数学的リテラシー(6位⇒10位)の分野で順位を四つ、読解力でも一つ順位を下げている(14位⇒15位)。

全般的に見て成績の低落傾向は止まっていない。フィンランドなど成績の上位の国と比べて、理解度が低く、学習に対する意欲や関心は最低レベルと言っても過言ではありません。

なぜ、フィンランドの子供は“学力世界一”なのでしょうか。
フィンランドの人々は「勉強は大切」「国の存続に教育は最も重要」と口々に言います。

人口は530万人で東京の半分以下で天然資源も少ない。600年にわたりスウェーデン、ロシアに支配されたため、民族の結束を保つために教育は重要なよりどころになったといわれています。

■科学的リテラシーの国際順位

科学的リテラシイーPISAでは、
1、科学が関連する諸課題について、根拠ある結論を導き出すための知識の習得とその活用
2、科学の特徴的な諸側面を知識と探求の一形式として理解すること
3、科学と技術が、物質的、知的、文化的環境をいかに形作っているかを認識すること
4、思慮深い一市民として、科学的な考えを持ち、諸課題に自ら進んで関わることと、定義している。
1. フィンランド  
2. 香港       
3. カナダ         
4. 台湾     
5. エストニア         
6.日本                   
7.ニュージーランド
8.オーストラリア
9.オランダ
10.リヒテンシュタイン
11.韓国
12.スロベニア
13.ドイツ
14.イギリス
15.チェコ
16. スイス
17. マカオ
18. オーストリア
19. ベルギー
20. アイルランド

■フィンランドの小中一貫教育

フィンランドは7歳から15歳までの9年間が義務教育で、小中一貫の9年制と小中が分かれた古い6.3制が
混在している。最初の6年間はクラス担任が教える。科目は母国語、第2国語(フィンランド語かスウェーデン語)、外国語(英語がほとんど)、数学、環境、生物、地理、物理、化学、健康教育、宗教/倫理、歴史・社会、音楽、芸術、技術、体育、家庭科、カウンセリング、選択科目である。先生に聞かないで自ら調べる。自分で学習課題を設定するといったことが大切にされ、教科書(貸与制)は教師個人が決め、学習評価の方法は自治体に任されている。

■フィンランドの教師

フィンランドの総合学校の教師は修士号の取得が義務づけられている。教師の資格には学級担任教師と教科担当教師の2種類があり、学級担任教師には教育学の学位が、
教科担任教師には各部門科目の学位の取得が求められている。フィンランドの教師にはマスターの学位が教師免除の基礎資格になっていること、教師は優れた成績の学生達がなりたがる職種の一つであることなどフィンランドの教育水準の高さを保証している。

■コミュニケーションを高めるフィンランドの教科書

日本でもフィンランドの国語教科書が翻訳・紹介され話題になっている。ヘルシンキ市内にはフィンランドの教科書を購入できる書店があり、実際に使われている
教科書を購入することが出来る。

■フィンランドは何故学力世界一になったのか

  1. 小学校から大学まで、教育費は原則無償
  2. 読書する。読書によって読解力のアップをはかる。
  3. 先生の資格・教育システム
  4. 教科間の関連性を考慮し教育
  5. 各教科で小論文など、自主的思考力を養う宿題の日常化
  6. 社会的に許されること、許されないことのけじめの明確さ
  7. 落ちこぼれを作らない補修教育の徹底
  8. 論理的思考の訓練・自主性の尊重
  9. 受験勉強のない進学制度

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