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デジタルコンテンツ活用で
効果的な授業を実現
理科室にノートPCを7台設置
東京都・高砂中でVOD

 葛飾区立高砂中学校では、葛飾区平成16・17年度教育推進モデル校として、校内LANを活用した学習活動や校務の効率化についての研究を行っている。2月16日に実施された公開授業では、全学年各教科において校内LANを通じたデジタルコンテンツやIT機器を活用した授業公開が行われた。同校では、VODシステムによりサーバに蓄積されたデジタルコンテンツが自由に活用できるようになっている。



「動画データベース」で
  気象変化“見る”


ノートPCに配信されたデジタルコンテンツで学習
ノートPCに配信された
デジタルコンテンツで学習
 理科室では、2年3組が「天気とその変化」について学習を進めた。授業者は岡野冨行先生。各グループごとにノートPCが配布されており、そこから教師が配信する映像を見たり、グループごとに発表内容を同時に書き込むことができるシステムを生徒は自由に使いこなす。

 本時の扱いは、前線と天気の変化について。雲や前線の出来方について教師が説明をした後「動画データベース 地学分野」(東京書籍)の映像から、VODシステムで寒冷前線や温暖前線などの映像を配信した。

 「雲がどのように出来るのか、低気圧の中心の気圧はどのように変化するのか、どの方向に移動するのか」岡野先生がポイントを示し、各グループごとに配信された動画映像に注目する。その後、寒冷前線や温暖前線の相違点について班単位で話し合い、ノートPCにまとめ、発表を行うという流れだ。

 ノートPCにまとめる際、生徒らはネット上から天気図などの情報を取り込んだり、自分たちで図を書くなど、コンピュータを自在に使いこなしている。
気象衛星「ひまわり」から見た雲の流れ
気象衛星「ひまわり」
から見た雲の流れ

 岡野先生は動画データベースの素材について「気象変化は生徒にとって身近な反面、マクロの目で見る機会を授業で与えることは難しい。実際の映像を目にすることで、気象変化の理由を実感させたかった。天気の変化や地殻の変化など、実際に目で見ることが難しい映像が授業で手軽に配信、生徒らに見せることが出来るので、興味関心を抱かせ、理解を助けるのに効果的」と述べる。

 「動画データベース」の映像は、現場教員の要望が高い素材をセレクト。動画クリップは10数秒から90秒程度のコンテンツ単位で構成されており、生徒の集中力が途切れず活用しやすい長さとなっている。

【2006年3月4日号】


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