国会議員など18名が視察

募金活動の問題点など自由に書き込み
茨城県つくば市立並木小学校

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オープンスペースにもPC
 各教室前のオープンスペースにもコンピュータを設置し、グループウェアソフトなどを使って学習の様々な場面でコンピュータを活用しているつくば市立並木小学校を1月17日、国会議員18名(参議院・文部科学委員会)が視察した。同校は平成11年度から13年度の文部省・郵政省の先進的教育用ネットワークモデル地域事業のモデル校でもあり、また12年度のEスクエアプロジェクトの研究助成で「児童の主体的な活動を保証するための学校の枠を越えた協調学習」をテーマに研究している。

スマートボードで発表
 「チャレンジなみき」という呼称の「総合的な学習の時間」の中で、4年生と6年生が体育館に並べられた日本スマートテクノロジーズ(株)の「スマートボード」を用いての発表を行う。「生きもの博士になろう」をテーマにしている4年生は、自分たちで不思議だと感じるものを課題とし、1学期から調査を進めてきた。つくば研究学園都市の中にある同校は、身近に自然が多い。本時はこれまでに発見したことを友達の前で発表し、質問のやりとりや話し合いを行った。
 6年生は子どもたちがかなえてみたい「夢」に向かって、問題を解決する力を育てる取り組み。あるグループでは盲導犬と難民共同募金について調べていた。募金活動を学校で行うにあたっての問題点を挙げ、意見交換をする。「スマートボード」は、パソコン画面を大きく写し出し、指で操作や書き込みができる電子ボードで、子どもたちはその「スマートボード」を利用して、あらかじめ用意した画面にその場で出た意見を自由に書き加えたり、まとめたりしていた。こうして子どもだちは、プレゼンテーションの方法を自然と身につけていくことができるようだ。これからこの様な授業スタイルが教育の情報化に役立つと実感した。
 ネットワークとコンピュータを有効に利用している同校では、このような調べ学習を4年生から本格的に行っている。6年生になるとテーマは各自の好きな分野にまで広がり、その数は学年全体で50にもなるという。調べたことを理解し、発表し、話し合い、また調べてという過程を経て、子どもたちは知識を自分のものにしていく。ただパソコンや周辺機器を使うだけではなく、一つのことをやり遂げ、「たくましく主体的に生きることのできる子ども」を育てるという学校の目標に沿った実践を見ることができた。

 (教育家庭新聞2001年3月3日号)


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