実証校向け「学習者用デジタル教科書」100校程度に配布

 7月2日、「学びのイノベーション推進事業」及び「フューチャースクール推進事業」の両省合同会議である「ICTを活用した先導的な教育の実証研究に関する協議会 第2回」が文部科学省で開催された。

  会議の中で、五十嵐委員(平山小学校長)は、「学習者用デジタル教科書は、フューチャースクール事業の実証校にしか使えない。しかしそれ以外の事業により、1人1台端末の整備が進んでいる地区もあり、そういった学校にも『学習者用デジタル教科書』の検証ができるようにしてほしい」という意見に対して、文部科学省の新井参事官は、「現在実証校で使用されている学習者用デジタル教科書を校内サーバでも活用できるようなマニュアルを作成中。準備が出来次第、教育委員会に周知し、希望校を募る。ライセンスの関係から100校程度までは活用が可能である」と回答した。

  なお現在実証校で活用されている学習者用デジタル教科書は以下。いずれも実証研究用に数単元を作成したもので、市販はされていない。

小学校国語4・5学年 2単元・3社
小学校算数4・5学年 4単元・3社
外国語活動5・6学年 4単元・1社
小学校社会5・6学年 4単元・4社
小学校理科5・6学年 4単元・5社
中学校国語1・2学年 4単元・4社
中学校数学1・2学年 4単元・4社
外国語(英語)1・2学年 4単元・3社

  なお中学校向け学習者用デジタル教科書については、Windows版とiOS版が開発されている。
 平成24年度中に、小学校国語・小学校算数の対応単元を拡充し、 中学校社会・中学校理科を開発する予定で現在進行中だ。

【2012年7月5日】