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文教市場・企業のスタンス
小中高等学校に向けた校務支援システム登場
SaaSシステム導入で 低コスト・高品質・安心安全

江本成秀氏
株式会社システムディ
SaaS担当部長
江本成秀氏

 学校事務や会計など、学校・学園運営の情報化が進んでいる。主に私立学校や大学で先行しているが、大学の事務業務の情報化に関して20年以上の経験と700校を超える導入実績を有しているのが株式会社システムディだ。同社は4月から、公立の小・中・高等学校の校務の情報化を支援する「スクールエンジン」のサービスを開始。そこで同社の学園ソリューション事業部 江本成秀氏(SaaS担当部長)に、「スクールエンジン」の特徴について聞いた。

◇      ◇

低価格・安心・安全

 公立学校で校務情報化の妨げになっているのは、「予算、ネットワーク整備、利用者のPCスキルの3つが原因」と江本氏は指摘する。そこで「スクールエンジン」は、その課題を解決した。

 「すでに教育委員会で導入実績のあるシステムを月額定額制で提供することで、安価な提供が可能になりました。PCがインターネットにつながってさえいれば使うことができます。情報はデータセンターにあり、専門家が最高度の管理をするので、セキュリティに関する特別な対策も知識も必要ありません」

 「スクールエンジン」のサービスは校務支援、メール連絡網、学校用グループウエアの3つ。自治体内で学校を移っても同じシステムを使うことができる。

 「スクールエンジン」導入により、従来は5日以上かかっていた成績処理作業が1日で終わったり、選択科目の必要な教科書の冊数をすぐに計算できるため、劇的に事務に費やす時間が短縮したなど、導入校からの声が届く。

国も導入を後押し

「スクールエンジン」は、クラウドコンピューティングサービスの一形態であるSaaS(Software as a Service)として提供され、多くの教育委員会から注目されている。その一方で、地方自治体の個人情報保護条例が、導入の障害になる場合もある。クラウドサービスは最高レベルのデータセンターに情報を保存することで、安全で安心な使い勝手を保障するシステムだ。しかし生徒情報など個人情報は、条例により外部への情報保存が禁じられている。

 そこで現在、地方公共団体がASP・SaaSを安心して使えるよう、総務省がガイドライン作成をする動きもあり、自治体のサーバーにデータを保存する「自治体クラウド」というべき形式で導入が進んでいるという。 グループウエアやメールシステムは個人情報を含まないので、まずはそれらのサービスから導入する学校や自治体もでてきた。

校務の情報化は全ての学校に必須の課題。水道や電気のように、特別な知識やスキルがなくてもすぐに使える、安全なシステムが今求められている。(西原)

「スクールエンジン」サービス利用料金(税別・1校あたり月額・導入費用別途) 
校務支援「Te@cher navi」=4万円
学校用グループウエア「ミライム」=1万円
メール配信システム「じんじん」=1万円
▼問合せTEL=075−256−7585
http://www.schoolengine.jp

【2009年7月4日号】


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