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グンゼ「下着指導キット」モニターの声
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下着指導モニターの声(実践報告) ※取材当時の勤務校です 横浜市立中村特別支援学校
![]() キットのモニターは小学校の応募が圧倒的に多いが、近年、特別支援学校からの希望も増えている。横浜市立中村特別支援学校の宇宿扶美子養護教諭は、今年5月に初めて活用した。 ◇ ◇
きっかけは市の養護教諭部会で研究した性教育。保護者向けに生理の手当てについて指導を行っている他校の事例などを聞き、自校の保健指導で何ができるかを考えた時「重い障がいのある肢体不自由の子が通う特別支援学校なので、車イスに座った時の胸の膨らみが気になったことを思い出しました」。 ボタンタイプで痛くなりにくい その頃、全国大会でキットのモニターを知った。キットに入っているステージ1から3のブラジャー(ステージについては後述)を見てみると、ステージ3は着脱がホックではなくボタンになっていることに気づいた。 「横になって過ごすことが多い子は前開きがベストですが、後ろでもボタンタイプは痛くなりにくいようです。希望する家庭に貸し出しましたが、リーフレットのチャートも見ながら、サイズ感がわかったようです」。しめつけず・優しく胸を守るというジュニアブラジャーの特徴も、特別支援の子どもたちにとっては重要なことだった。 女の子から女性へ 意識する大切さを 重い障がいのある肢体不自由の子どもたちは、兄弟姉妹など多くの家族が介護に関わる。ブラジャーをつけていることに気づいた兄弟が、驚いたということもあるそうだ。実年齢と生活年齢に差があるため、気づきにくいこともあるのだろう。だからこそ、家族の理解が必要になる。 キットを保護者に提示し互いに話したことで、「女の子から女性へ」という時期を意識する大切さを宇宿教諭も改めて確認でき、「下着について学校から発信できることもあると感じました。見本があるので、あの子にもどうだろうか、など考えるようになりました」。 誰しもが、年齢相応の身体の発達を遂げる。「保護者に少しずつ知ってもらい、気軽に試すことができたらと思っています。どれが自分に合うか合わないかを体験できるものですので、活用しながらその子らしさを出していけるのではないでしょうか」。
大阪市立福島小学校
![]() 昨年2月に行われた全国養護教諭連絡協議会の研究協議会のブース出展で「下着指導キット」を知り、約1年使用中の大阪市立福島小学校の近藤一惠養護教諭にこの1年の使用状況を聞いた。 ◇ ◇
また、最近の発育測定はほとんどが着衣測定のため、教員が子どもたちの下着を見る機会が少ない。「内科検診のときくらいしか把握できません。スポーツブラがきつくて脱ぎにくいという子が時々います。体に合っていないのかなと常々思っていました」。 見本があることで 理解度が高まる そこで「下着指導キット」のモニターに応募し、7月上旬に宿泊学習前のお知らせとして、ナプキンの取り扱い方と一緒に5、6年生に紹介した。併せて、自身でサニタリー(生理用)ショーツを購入し、同時に説明している。 「親がブラジャーを買ってくれると言ったときには、ジュニア用がいいみたいって言うんだよ、と話しています。自分の体のことなので、とても興味をもってくれます」。 また、半透明なケースに入っているので保健室の他の物と一緒に置いても違和感がなく、5、6年生以外が相談に来室したときにもすぐ見せているという。 また、ほぼ同時期に保護者へも宿泊学習の説明会を行うが、その際に下着指導キットを並べて説明する。子どもたちだけに理解してもらうのではなく、保護者にも情報を共有することが大切だと近藤教諭は考えている。 「発育に合わせたものがいいですよ、とお話すると、皆さん関心をもって触ってくれます。見本があることで、こちらも教えやすいですね。子どもたちにはいただいた冊子(リーフレット)を配布していますが、学校では関心をもたなくても自宅でじっくり読むこともあるようです」。 同校は大阪駅から一駅の立地で、近年新しいマンションが建ち、近藤教諭が赴任した8年前から60人ほど児童が増加した。これまでは「下着指導キット」を使った指導も、1クラスと少ない人数だったので輪になって行っていたが、人数の増加に伴った対応もしていかなければならない。 「今までは10分少々の時間でしたが、今後はキット内にあるパワーポイントも活用して、発育測定後など時間をみつけて少しずつ増やして対応していきたいです」。 埼玉県蓮田市立蓮田南中学校
状況に見合った着用を指導
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「10年ほど前から下着に関する指導を行ってきました」と話すのは、養護教諭の永島志乃先生。そのあたりから、小柄でもカップだけ大きい子が増え、登校後体育着に着替える生徒たちを見ていて、「真っ白な体育着ですから、スポーツブラだけだと透けてしまいます」。そこを懸念した永島先生は、ブラジャーの上にインナーを着ることも含めた指導を行っている。 内容は、二次性徴の始まりとして体の変化、そして心の変化を教え、さらに月経の始まりに伴うトイレとナプキンの使い方、さらに下着の着用、ファーストブラについて指導する。「最初は、話だけだったので子どもたちもなかなか興味がもてずにいましたが、下着指導キットを使い始めてからは、触れることができるので、興味をもつようになりました」。 下着指導キットのなかにあるCD―ROMは、「パワーポイントで見られるのは便利ですね」と重宝しているとのこと。特にバストの形について順を追っている絵は、大人の胸との違いを具体的に示すことができるため役立っているそうだ。「子どもたちのなかには、お母さんの胸と違う≠ニ悩んでいる子もいます。ですから、大人のバストと違うんだよと教えてあげることでホッとして帰っていきますね」。 東京都墨田区立・第四吾嬬小学校
下町の賑わいを感じる墨田区京島。商店街から程近い墨田区立第四吾嬬小学校(校長・島田洋子)は、児童数約140人と小規模校だが、地域とのふれあいや自然とのふれあいを大事にするアットホームな学校だ。 ◇ ◇
昨年度、養護教諭の星野静子先生は、1月の学校保健委員会で何を題材にしようかと先生方と相談していた。ある担任から「下着について指導するのは難しい」という課題を聞き、何かヒントを得ようとグンゼ鰍フホームページにアクセスした。そして、ちょうど目にした弊紙を読み、4・5・6年生女子・全職員・保護者を対象にした出前授業を申込んだ。 栃木県那須塩原市立 埼玉小学校
板室温泉・塩原温泉などの温泉、牧場など自然豊かな那須塩原市。約450人の児童が通う那須塩原市立埼玉小学校(校長・佐藤美智子)近辺は開拓地であり、その精神を受け継いだ子どもたちは、たくましく元気に育っている。 ◇ ◇
今年2月に開催された、養護教諭連絡協議会第11回研究協議会で、「下着指導キット」の存在を知った鈴木恵美先生は、早速申込んだ。そして、到着後4年生・6年生の女子を5、6人のグループに分けた下着指導を行った。 初経については、男女共に保健の授業で話をしているが、下着の指導になると「男の子が置いてきぼりになりがちなこともある」と「下着指導キット」のアンケートに書いている先生が多い。 東京都足立区立・上沼田小学校
(前任校/西新井第一小での実践から)
東京・足立区立上沼田小学校(大森隆雄・校長)の養護教諭・渡辺みどり先生が前年度まで勤務していた同区立西新井第一小学校は、児童数約600名の中規模校。「だるま供養」で有名な西新井大師の近くにある。渡辺先生は同校で10年間を勤務、歯科指導など数々の健康教育を行ってきた。児童への下着指導については、学校保健委員会で学校医からも意見が出されたこともあり、保護者からの要望もあって昨年9月に実施した。
■ひやかし対策としても ■性的被害がなくなるように 東京都練馬区立・光が丘第二中学校
東京・練馬区にある光が丘第二中学校(坂井晃・校長)は昭和62年(1987)開校。日本でも有数の大型団地の中にある。約1・3キロ四方の中に同校も含めて9つの小学校、4つの中学校があり、周辺には、大小の公園や整備された並木道など緑も豊かで、環境にも恵まれ、進学熱も高い。
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