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参加者の声(抜粋・敬称略)―関西・中国から北部九州へ

通過から環境教育の場に 北九州市の素材に感心

  大刀洗平和記念館の映像と朗読は、心を打つ素晴らしい内容。展示もレイアウトに工夫を凝らし、映像ブースや特設展など、ひと味違った切り口での平和学習が可能と思われる。

  環境ミュージアムでのプレゼンテーションに思わず身を乗り出す。これまで九州への通過点という意識が一掃される教育素材に感心しながら聞き入った。質の高い修学旅行のキーワード「平和学習」「自然体験」「文化体験」に加え、「環境教育」もなかなかの素材と認識できた。(高槻市立城南中学校校長/前田勉)

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大刀洗平和記念館の朗読 生徒にも聞かせたい

九州教育旅行現地視察会
北九州市のエコ弁当はバラン
は使わず、極力ゴミを出さな
い工夫を施す

  大刀洗平和記念館では、詩と体験記の朗読を聞かせてもらった。最初は「知覧よりも資料館の規模が小さいな」と思っていたが、朗読に感動した。それだけ心のこもった朗読だったのだ。ぜひ、子どもたちに聞かせてあげたいと思う。

  北九州市のいのちのたび博物館は、学びでは自然史と歴史を同時に学べる特徴があった。近隣に環境ミュージアムがあり、エコハウスの中を体験できたのは楽しかったし、エコ弁当も良かった。小学生にも修学旅行として利用できるだろう。(広島市立阿戸中学校校長/村田吉弘)

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伝統守る豆田町に感動 十分な事前学習を

  日田市は古くから北部九州の各地を結ぶ交通の要衝として栄え、江戸時代初期からは幕府直轄地・天領となり、九州の政治、経済、文化の中心となっていたことも学んだ。周囲を山々に囲まれ、美しい川がゆったり流れるこの地に、脈々と歴史・伝統文化を受け継いでいる小さな町・豆田町の存在を知りえたことに感激を覚えた。

  修学旅行の行程を組む上で支障がなければ、ぜひ組み込みたい。ただし、十分な事前学習は必要となる。(京都精華女子中学校副校長/森本敏郎)

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現地の説明を聞くことで 修学旅行の新たな発想に

  日田市での咸宜園や豆田町の散策、学級単位での屋形船体験など、子どもたちに体験させてあげたいと感じた。修学旅行で日程を組むのなら、日田市だけの活動ではなく、長崎や阿蘇を取り入れたルートがいいと思った。このような研修会は現地観光協会からの説明などを聞き、知らなかった新しいことや、修学旅行を組むときの新しい発想ができる。(奈良市立京西中学校/乾浩章)

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北部九州の位置を学び 有田の学習をスムーズに

  昨年開業した九州新幹線により、「修学旅行先を九州にしてはどうか」との意見が校内でも聞かれるようになり、今後の検討材料とするため参加した。

  有田町では、陶芸による歴史学習がメインとなるので、事前に北部九州(特に福岡・佐賀・長崎)の位置関係を学習しておくとよりわかりやすくなる。子どもたちには少し高度な内容であるかもしれないが、九州陶磁文化館で、磁器・陶器・土器などの違いを教わったことで、歴史的な興味が湧いてきた。(堺市立上野芝中学校首席/山口和宏)

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暮らしや食文化を伝え 食育にも役立つ体験に

そば粉を練り、のばして切る。それを茹でて水で洗う。つゆをつくり、つけて食べる。松浦でのそば打ち体験は、なんともシンプルな作業。けれどもそこには、隠された技がいくつもある。そばのある暮らしや食文化を伝えるふるさとの伝承料理。自分たちの手で打ち、食することはかけがえのない

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先人の知恵に驚かされる 世界へ広がる当時の世界

長崎では、グラバー園付近の散策等で生徒の班別自主研修のイメージがわき、また、平和公園と原爆資料館は長崎を訪問する以上は必ず行っておきたい場所だと思った。

九州陶磁文化館で聞いた「焼き物は化学だ」の言葉が忘れられない。焼き物の種類や数に圧倒されることはもちろん、先人たちの知恵にも驚かされるはずだ。歴史の教科書の1コマから日本、そして世界へと広がる空間だった。(近畿大学附属豊岡中学校/須磨祐也)

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地域全体が取り組む 興味深い北九州の環境教育

 有田では日本初の磁石の採掘場を見学したが、一つの山が谷になるまで掘りつくされた磁石の量からは、有田陶磁が遠くヨーロッパまで輸出されたことが実感できる。

  北九州市での環境ミュージアムでは、かつての公害をどのように浄化していったのかを学べるが、その誇るべき技術力もさることながら、地域住民(主婦層)の取り組みが運動となり、企業・自治体・国を動かした点が興味深い。(日本修学旅行協会大阪事務所副所長/山口勝道)

■同行した九州地区の旅行会社社員から見た九州の魅力や今後の期待
・魚が食べられるようになったり、食事のお手伝いができたり…これこそが民泊の醍醐味であり、九州が他地域と比較しても勝る点ではないかと思う。
・長崎の平和学習の貴重な存在である語り部さんが年々減少している。今後は高校生による平和学習活動の拡がりに期待したい。
・原爆資料館、追悼平和祈念館は見せ方に工夫があり、また、パソコンでメッセージを残せるなど、単なる見学に終わらないように考えられている。
・松浦では人と人とのふれあいを強く感じた。本当の人の温かさや信頼関係が最も重要だと改めて感じた。

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【2012年2月20日号】

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