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ネットワーク型コンテンツ
教員の8割が「有効」
 総務省は平成14、15年度の2年間、ネットワーク型教育用コンテンツ流通のためのプラットフォームシステム開発・実証(EduMart実証実験)を実施し、その報告書をまとめた。その結果、ネットワーク型教育用コンテンツの効果について、83%の教員が「有効」と回答。その理由として「効果的な演出が可能」「効率的な授業の組み立てが可能」「授業のアイデアが浮かぶ」といった項目が多くあげられた。ただし、メディア型コンテンツに比べて「使いにくい」、その理由として「コンテンツ表示に時間がかかる」といった回答も目立った。


EduMart実証実験
効果的な演出可能に
「授業のアイデア浮かぶ」も
 EduMart実証実験は、教育用コンテンツ事業者24者が計258タイトルのコンテンツを提供、民間プラットフォーム事業者2者がアクセスコントロール、課金機能を提供、またNICERが横断検索機能を提供し、全国8地域計98の小中高校が約4000台のコンピュータを接続してコンテンツを教科の授業で利用した。

 8地域の地方公共団体(札幌市、三条市、西東京市、長野市、大阪府、箕面市、岡山市、福岡市)は、いずれも広帯域の地域公共ネットワークが整備され、同ネットワークに学校が接続されている。

 ネットワーク型教育用コンテンツを利用した授業については、83%の教員が「有効」と回答し、「有効でない」17%を大きく上回った。また、同コンテンツを利用したことによる児童・生徒の態度について、77%の教員が「変化あり」と感じ、「変化なし」23%の3倍以上になった。

 「有効」と回答した理由は、「効果的な演出が可能」45%、「効率的な授業の組み立てが可能」43%、「操作の方法が容易」23%の順。

 「変化あり」と感じられた児童・生徒の様態は、「授業内容に対する興味の増進」が76%で突出し、以下「集中度の向上」34%、「児童・生徒の反応を引出す」27%、「積極性の向上」25%と続いた。

 一方、動画コンテンツについて、メディア型コンテンツよりも「使いにくい」54%、その理由として「途中でコンテンツの表示が止まるなど、配信が不安定」66%。

ネットワークコンテンツの有効性「有効」と回答した理由



【2004年6月5日号】