被災地3県でまなびピア2012【文科省】宮城教育大学附属学校園でICT分科会 10月26日・27日

まなびピア
宮城教育大学附属学校園では、
IPad,Android端末,Windows端末,
電子黒板を活用した授業を公開した

 全国生涯学習ネットワークフォーラム(まなびピア)2012が開催されている。

  東日本大震災後、甚大な被害を被った教育現場や地域社会の復興に向けた復興教育や地域創造の取り組みを強力に支援する目的で、本年は岩手、宮城、福島の3県を主な実施会場としており、10月26日・27日には宮城教育大学附属学校園で「ICTを活用した21世紀にふさわしい学びの創造」をテーマに「ICT分科会」が開催され、附属小学校6コマ、中学校2コマ、特別支援学校4コマの授業が公開された。

全校に電子黒板、iPad約120台整備

  宮城教育大学では今年度より附属学校園の全校(小学校8台、中学校4台、特別支援学校4台)に電子黒板を整備、、iPadを約120台と無線LAN環境を整備した。さらにまなびピアにおける授業公開に伴い、複数のAndroid端末やWindows端末、新しい教育システムを追加。これらICT環境を活用し、学習者用端末におけるグループ学習や個人学習、一斉学習などそれぞれの授業活用について積極的に取り組んだ成果が公開された。

  授業後のパネルディスカッションで授業者は、短期間の活用ながら多くの成果があり、今後も継続してICTを活用していきたいと話した。中学校3年の国語を授業公開した高橋彰吾教諭はICTを活用した成果として、「1時間の授業で聞くことができる生徒の意見はそう多くはない。しかしICTの活用により短時間で皆の意見を全員で共有でき、さらに『これまでこのように考えていたが〜のような意見を見て〜のように考えが変わった』という発言が次々と出てくることにわくわくした。国語好きとは言えなかった生徒が『次はタブレットを使ってどんな授業をやるのか』と授業を楽しみにしている」と語った。(「ICT分科会」各授業については12月号に掲載)

◇   ◇

  このほか、宮城分科会「つながりを持った教育復興、復興教育と地域創造」は宮城大学で11月3日から開催。「学びを通じた絆づくりと活力あるコミュニティ形成」をテーマに熟議が行われた。福島分科会「若者達が活躍する『持続可能なまち・地域・社会』」は11月10日・11日にコラッセ福島で、岩手分科会「まちづくりと人材養成」は11月17日・18日に岩手大学で開催される。

【2012年11月5日】

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