平成26年度英語力調査結果

高3生の”4技能”測定 ”書くこと”無回答29%

グローバル人材の育成に向けて第二期教育振興基本計画では、高校3年生の英語力の目標(卒業時に英検準2〜2級程度以上)を設定した。そこで文部科学省は全国の高校3年生約7万人を対象に、平成26年7〜9月、英語の学習状況を把握・分析した。それによると、4技能全てにおいて課題があり、特に「話すこと」「書くこと」について課題が大きいことがわかった。本調査は国による全国無作為抽出で行う大規模な4技能型試験の初めてのフィージビリティ調査(※1)。今年度も同様の調査を行い、経年比較を行う。

調査分析によると、「読むこと」「聞くこと」は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A1上位からA2(※2)下位レベルに集中している。無回答者は「書くこと」29・2%、「話すこと」13・3%と課題が大きい。

「話すこと」の試験結果が高いほど、授業において「生徒同士で英語で話し合う、意見交換、スピーチ、プレゼンテーションをしていると思う」生徒の比率が高い。

4技能とも、試験結果が高いほど「英語を使って国際社会で活躍できるようになりたい」「大学で専攻する学問を英語で学べるようになりたい」と回答しているが、英語の学習が好きではないとの回答は半数以上。
文部科学省では、生徒の興味・関心が高い話題や時事問題や社会的な話題などについて「発表・討論・交渉」などを行う言語活動の体験や、情報や考えなどを的確に理解して適切に伝えられる総合的なコミュニケーション能力を高めることが必要としている。(※1)事業やプロジェクトの実施前に、それが実現可能かどうかを調べる調査(※2)「CEFR」A1=英検3〜5級に相当。A2=英検準2級に相当。

【2015年4月6日】

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