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【第3回】輝く!ICT支援員 −ICT活用支援の現場から

授業支援をスムーズにするコミュニケーションとは?―茨城県美浦村ICT支援員 大曽根潤さん

ICT支援員■前回お伺いしたような授業の提案をするための工夫について教えてください。

  まず先生の授業の進度をしっかりと把握することです。使用している教科書会社の資料などを手元において常に確認しています。単元の指導の流れを見通した活用提案や教材紹介をするようにしています。

■先生と打ち合わせの時間を確保することに苦労することはないですか?

  先生方はお忙しいので大変な面もあります。お話したい時に時間が取れなくても、授業の流れが分かる資料やワークシートなどをお渡ししておき、次のサポートまでに見ていただくことで、後日、短時間でも打ち合わせができるようにするなどの工夫をしています。また普段から時間があれば校内の廊下を歩き回ったりもしています。ICTの活用の有無に関わらず先生方の授業の進め方を見ることは勉強になりますし、たまたま「大曽根さん、いいところに来た!」なんて感じで支援を求められることもあります。

■普段から先生の教え方や進度の理解が大切だということですね

  はい。先生が考えていらっしゃるのは「ICTを使うことで子どもたちに何をわからせるか?」ということです。先生の意図をくみ取り、どのような形で支援をしたら良いかを常に考えるようにしています。

  現在担当している木原小学校での授業支援が始まって二日目のことですが、私自身がタブレットPCや電子黒板の活用のイメージをしっかりと持てていなかったため、日常的に使われている先生に「タブレットPCを使った授業を見せていただけますか?」とお願いしました。分からないことは学ぼうという姿勢や先生から依頼されたことにきちんと応えることで、少しずつ信頼していただけるようになったのかなと思います。

■コミュニケーションの土台には「先生と信頼関係を築く」ということですね。

  ありがとうございました(次回続く)。

【ICT支援員サービス問合せ】
株式会社ベネッセコーポレーション小中学校事業部 Tel:0120‐8888‐44 http://www.teacher.ne.jp/ict/

 

◆輝く!ICT支援員 −ICT活用支援の現場から

(1)「必然性ある場面」でのICT活用を心がけて
(2)「多様な考えを知り、 理解を深める効果」を実感
(3)授業支援をスムーズにするコミュニケーションとは?
(4)デジタル教材の提案は活用イメージが湧くように
(5)ICT支援員として働く上で一番大切な力
(最終回)ICT活用状況に感じる担当校の変化

【2012年12月3日号】

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