小学生のトイレ習慣実態調査―小林製薬(株)

 家庭で洋式トイレが増える一方で、学校では和式トイレが主流の学校も多く、築年数の古い校舎では清掃だけでは解決できない「暗い」「くさい」などの悩みも抱えている。

  そういった環境面や周囲の目などもあり、学校で用を足すことをためらう子もいると聞くことから、先日、小林製薬(株)が「2012年小学生のトイレ習慣実態調査」を発表した(全国412名の小学生にインターネット調査)。

「うんち」我慢46%が体験  恥ずかしさ・和式苦手が原因

  「小学校のトイレでうんちをするか」について尋ねたところ、71%がする、と回答しており高い割合を示すが、「小学校でうんちを我慢したことがあるか」と尋ねると、「我慢して行かなかった」ことがあるとの回答が46%と約半数であることがわかった。

  その理由として最も割合の高いものは「恥ずかしい」(53・7%)という回答で、「和式トイレが苦手」(35・3%)、「トイレがくさい」(27・9%)と続く。

  周囲の目も気になるところだが、98・1%の家庭が洋式という現代の家庭状況のなか、和式への抵抗は根強いものであるようだ。

「和式」困った  小学生の62%

  和式トイレで困った経験を持つ小学生は62%で、またげない、しゃがめない、うまく便器に便を出せない、服を汚すなどの状況があることが調査からわかった。

売上げの一部を寄付  社会が考える機会に

  同社では売上げの一部を、NPO法人日本トイレ研究所を通じて小学校に寄付し、トイレ環境改善に役立ててほしいと、「小学校のトイレぴかぴか計画キャンペーン」を2010年より実施。この活動により、社会に学校のトイレや排泄環境を考える機会を与えていきたいと考える。

  また、2019年の同社創立100周年までには、累計100校への寄贈を目指しているという。今年は、北は北海道旭川市立永山西小学校、南は宮崎県宮崎市立広瀬小学校まで、全12校に贈られる。

【2012年9月17日号】

 

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