食文化や技術の交流を―TOKYO TASTE 2012閉幕

TOKYO TASTE

G9のメンバーらによるシンポジウム

 9月22日から25日まで、世界の著名料理人が来日し、都内を中心に食文化や技術の交流を目指して開催された「G9東日本大震災復興支援+TOKYO TASTE 2012」(世界料理サミット)が閉幕した。

  G9とは、スペインにあるモンドラゴン総合大学の料理学部として設立された「バスク・クリナリー・センター」の国際評議委員会のこと。

現代料理で考える 5分野を特定

  国際会議では、現代料理人の仕事に影響があり、教育にあたって考慮し得る分野を、(1)これまでに起こった社会変革(2)過去50年間の料理の進化(3)料理人の仕事における異分野交流(4)料理人と社会の関係(5)新しいITC技術の影響、の5つに特定。

  今年度中は、1960年から今日までの料理のあらゆる運動や傾向を整理し、特定する作業を進めるという。

  また、G9のメンバーは、22日に宮城県仙台市で被災状況を視察。さらに地元の食材や人に触れることで、東日本は多くの食べ物に満たされていること、いつか必ず復興するだろうという思いが芽生えたという。

長生きのコツは 生きがいを持つこと

  24日には東京ドームシティホールで聖路加国際病院理事長・同名誉院長の日野原重明氏、声楽家、池田美保氏がアンチエイジングについて歌とトークで会場を沸かせた。

  10月で101歳となる現役医師の日野原氏は、長寿のコツについて自身の食生活を披露。日野原氏の食事は1日に1300kcal、たんぱく質を多く摂取したり、良い脂肪としてオリーブオイルを摂取していること、夕食には大皿で野菜を食べることなどを紹介した。

  「一番大切なのは生きがいです。自分の才能を誰のためにどう使うか、未知のものを皆さんはたくさん持っているのです」と、会場にいる多くの調理系専門学校などの学生、一般来場者に呼びかけた。

【2012年10月22日号】

<<健康・環境号一覧へ戻る