連携・活動の継続を評価 環境美化教育優良校等を表彰―食品容器環境美化協会

  (公社)食品容器環境美化協会が主催する、「第13回環境美化教育優良校等表彰事業」の表彰式が、2月1日に都内で行われ、最優秀校4校の児童・生徒及び学校関係者、地域の関係者が出席した。同表彰は、地域社会と連携しながら継続して環境美化に取り組む学校を表彰するもの。

食品容器環境美化協会

協会会長賞・水俣第二中学校の生徒と教員ら

  同表彰は、各都道府県の推薦により選出された中から、審査会による厳正な審査をもとに最優秀校として、文部科学大臣賞・農林水産賞・環境大臣賞・協会会長賞が贈られる。

  第13回となる今回は、文部科学大臣賞に広島県・福山市立今津小学校、農林水産大臣賞に東京都・大田区立大森第六中学校、環境大臣賞に福島県・猪苗代町立翁島小学校、協会会長賞に熊本県・水俣市立水俣第二中学校が表彰された。

  開会に先立ち同協会の末吉紀雄会長は、この事業について、「小中学校の先生と、児童・生徒の皆さんの取り組みが、教育だけでなく地域においても評価されているものと思います。美しい日本、住みよい街を作りましょう」とあいさつ。

  続いて表彰が行われ、文部科学省 初等中等教育局 教育課程課の美濃亮課長補佐、農林水産省 食料産業局 食品製造卸売課の鵜狩房浩課長補佐、環境省 大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室の永島徹也室長、同協会の末吉会長から、各賞が手渡された。

■福山市立今津小学校

食品容器環境美化協会
文部科学大臣賞・今津小学校

  文部科学大臣賞を受賞した、福山市立今津小学校は、「今津の自然を守ろう!〜ホタル飛び舞う本郷川を目指して〜・地域と共に地域で学ぶ今津っ子」とのスローガンの下、「ホタル」をバロメーターにして、環境美化教育を進めてきた。児童の環境美化意識向上が図られ、学校と地域のコミュニケーションの形成にも成果をあげた。

■大田区立大森第六中学校

  農林水産大臣賞を受賞した大田区立大森第六中学校は、隣接する洗足池の環境美化活動に取り組むなかで、生徒が参加するボランティア団体「農援隊」を組織し、年間を通じた地道な清掃活動を自主的に展開。また。修学旅行先での農業体験など「農」へのまなざしを向けつつ活動を展開する。

■猪苗代町立翁島小学校

  環境大臣賞を受賞した猪苗代町立翁島小学校は、猪苗代湖を核とした水環境学習に取り組むなかで、自然環境の保護、環境美化活動の大切さを認識し、猪苗代湖北岸のクリーン作戦、水質浄化植物の栽培・移植活動等を地域の自然環境団体や保護者と協力して、どうしたら美しい湖を取り戻せるのか考えてきた。

■水俣市立水俣第二中学校

  協会会長賞を受賞した、水俣市立水俣第二中学校は、市の事業である「地域ゴミ分別収集活動」に全校的に参加すると共に、PTA行事の「親子リサイクル活動」を20数年前より実施、スケッチ大会や陸上競技大会会場でのゴミ拾い活動を展開。また、「環境二中」と呼ばれ、リーダー的な役割を担って活躍している。地域からも、環境美化への貢献について高く評価されている。

  審査委員長を務める東海大学の小澤紀美子教授は、「評価の視点は、“継続”と“きちんとした学び”が取り入れられているかです。環境教育は、答えのない答えを探すこと。環境教育が始まった頃は、環境美化活動が主でしたが、今では、教科と総合的な学習の時間を使って、先生方が努力されている成果が見えます。テキストには書いていない活動です。感動を表現し、コミュニケーション能力もつけながら努力している姿が見えました」と講評した。

【2013年2月18日号】

 

<<健康・環境号一覧へ戻る