セルフメディケーションを学ぶ

筑波大付属高で新指導要領の初授業

これまで高校の学習指導要領では「医薬品は正しく使用する必要があること」について指導をするものであったが、25年度より副作用や販売の規制についても触れるようにすることが加えられており、より実践的な内容が求められている。

授業風景
ディスカッションを進めながら授業を進める

事前調査では"知識"に差もある授業者の貴志泉教諭は生徒へ事前アンケートを実施したが、結果を集計し、一般用医薬品の3分類などの理解度に男女差があるなど「なんとなく理解している」生徒が多いことを実感したという。

 その結果から、授業の冒頭ではくすりの適正使用協議会が製作した高校用DVDの第1章「医薬品とは(5分)」を視聴させ、医療用医薬品と一般用医薬品との違い、薬の開発などくすりの基礎知識を幅広く学んだ。
 その後、貴志教諭自身の薬局でのエピソードを交えながら話を深め、新薬とジェネリック医薬品について説明し、ジェネリック医薬品が日本で普及しない理由を考えさせた。

 生徒からは「新薬への信頼」「製薬会社の利益の問題」「ジェネリックは古いイメージ」など様々な意見があがった。

 実体験と授業をリンクさせるこの日「くすり教育」の授業を受けた能登沙浦さんは「祖母が病気のため、私が薬を薬局に取りに行くことがある。その実体験があるので、今日新たに学んだ点を家族にも伝えていきたい」と語った。

 貴志教諭は「セルフメディケーション」について考えてほしいと、授業を組み立てた。

「授業のすべてを理解してほしいわけではなく、これをきっかけに興味を持って"知識"を蓄えてほしいと考えている。学習指導要領が変わったことで、薬に関する授業は独立した。実際に授業を行ってみて大変興味深い内容だと思っているし、必要なことだと思う」と話す。

【2014年11月17日号】

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