【仏シェフ フレデリック・シモナン来日】陸の卵、海の卵で「味覚教室」開催

味覚教室 昨年より日本でも本格的に始まった「味覚の一週間」。フランスでは20年以上の間毎年10月の第3週に開催されており、日本では第4週に行われた。本場フランスの味覚授業でも活躍する一つ星シェフ、フレデリック・シモナン氏が11月第1週に来日し、ホテルオークラ東京で若き才能を披露した。5日には、パリ7区の私立小学校でシモナン氏が行った授業「陸の卵・海の卵」を日本の子どもたちに再現。「卵は生命の起源です。卵でもいろんな種類があることに気付き、海と陸について卵を集めて授業をしてみました」と話すシモナン氏。「とても繊細」と日本の子どもたちと交流した。

国の食文化を大切に

ホテルオークラ東京で 仏シェフが「味覚教室」開催

 ホテルオークラ東京は、11月4日、フランスの若手実力派シェフ、フレデリック・シモナン氏による「親子で学ぶ味覚教室」を開催。「陸の卵、海の卵」をテーマに12名の子どもたちとその保護者が、目で見て、味わい、食への関心を深めた。

味覚教室

陸・海の卵について学習

  同ホテルでは、11月1日から7日にかけシモナン氏を招聘し、ホテル内のフランス料理「ラ・ベル・エポック」で「Best Cuisine Selection」を開催。味覚教室はその一環として行われた。

  「陸の卵」は、まず大きなダチョウの卵に触れてもらい、うずらや、鶏、鴨などの卵と比較。子どもたちが触覚だけでなく、嗅覚も使って卵を観察する姿にシモナン氏は感心する。「海の卵」は、キャビアやイクラ、からすみなどをお皿に乗せ、味を比較してもらう。

  そして鶏の卵を使って、炒り卵、目玉焼きなどの調理を披露。卵の特性、どのような方法、温度できれいにおいしく調理できるのかを教えた。

  その後、シモナン氏が子どもたちのために考案した昼食が提供された。最初は「カナッペ」。これは同じ「卵」から全く違う見た目、味のものを見せたかったのだという。

  シモナン氏が味覚の授業で重要としていることは、「その国に根ざしている食文化を大切にすること」。それをベースに味覚の授業を続けているという。

【2012年11月19日号】

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