第4回教育ITソリューションEXPO

多彩な提案が一同に集結

 学校・教育関係者向けIT専門展「第4回教育ITソリューションエキスポ(EDIX)」が5月15日(水)〜17日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催される。主催はリード エグジビション ジャパン(株)、後援は一般社団法人 日本教育工学振興会(JAPET)。事務局によると、当日は約600社が出展予定で、全国からは約2万5000人の学校・教育関係者が来場予定だ。今年度も未来の学校環境を提供・支援する最新の製品やツールを展示、学校・教委・自治体や塾・予備校への導入相談などに対応する。http://www.edix-expo.jp/

教室展開も増加

  模擬授業など「教室展開」を予定しているのは、富士ソフトやダイワボウ情報システム、日本電気、NTTグループ、オックスフォード大学出版局、凸版印刷など。

  富士ソフトではタブレット端末とデジタルTVを連動させた模擬授業を日に10回予定しており、各回14席を用意。現在予約受付中だ。

  日本電気では「21世紀型教室」として、タブレットPC・大画面タッチの電子黒板・プロジェクターを使い、来場者が実際のICT教室が体感できるようにする。

  「学校業務支援」ゾーンでは、校内LANや校務支援システム、連絡網システム、OCR等採点システム、校務に関するタブレット端末の活用提案、シンクライアントシステム、図書館向けシステム、塾向けシステムなど。校務支援システムや教育クラウドの導入が増える中、注目度はさらに高まりそうだ。

多様なニーズに対応

  「教材・教育コンテンツ」ゾーンでは、多様なニーズに対応する教育提案を見ることができる。情報モラル教育用Web教材や中学・高校及び特別支援学校のための教科別学習コンテンツ、Androidに接続したUSB機器をインターネット経由で制御するプログラミング学習キット、iPad対応の入退室管理システム、速読システムなど多彩。

  「学校向け災害対策」ゾーンではいざというときの対応に役立てたい提案が並ぶ。緊急地震速報・火災報知機・防犯機器のクラウド活用提案やAED、アレルゲンフリーの備蓄向けようかん、耐震固定対策に対応した10年保証付きOAフロア、非常時・災害時のトイレ、学校建築の陸屋根に設置する「貯水型」太陽光パネル、緊急地震速報とデジタルサイネージを連動させた「見える災害対策」などだ。

エコ・節電化も

  電力料金の値上げも迫った今、学校においても各施設において節電対策は必須といえる。「学校ECO化・節電」ゾーンではそれに対応した提案がメイン。LED照明や人感センサー付き照明、太陽熱エネルギーを有効利用した「飲用水、温水同時回収型太陽熱温水装置」や屋上緑化、壁面緑化、市販の蛍光灯をLED照明と同じ「消費電力」「寿命」「照度」に出来る安定器、外壁落下防止機能と外断熱による建物の省エネ化を組み合わせた外壁改修工法「エクセルピンネット外断熱工法」など学校の省エネに対応する提案など。

新設ゾーンに 特別支援教育

  今年度新設されたのは、「特別支援教育」ゾーンと「学校用品・サービス」ゾーンの2つ。

  「特別支援教育」ゾーンでは障がいのある児童・生徒の自立や社会参加に向け、タブレット端末を始めとするICT活用のニーズが高まっている。

  そこでEDIXでは、障がいのある児童・生徒・学生が学校生活や学習上の困難を改善するための製品・サービス・教材を「特別支援教育」ゾーンで紹介する。学校向けバリアフリー施設整備や生活支援ツール、車いす利用者のための工事がいらない階段昇降機、スマートフォン等IT機器を自立活動に活かす無線スイッチ機器、聴力支援システムなどの提案が並ぶ。

  「学校用品・サービス」ゾーンは、学校で使われる用品・備品や学校向けのあらゆるサービスが対象。トロフィーやメダル、記念品やコミュニケーションを活性化できる家具・什器、リサイクルインク、最先端のレーザー技術による記念品マーキングシステム、学校紹介映像、校内感染を予防する空間除菌ブロッカー、吸音パネル、ホワイトボードやマーカーに代わる新しい教室ツール、オリジナル商品の作成支援など興味深くニッチな提案を発見できそうだ。

海外からも出展

  スロベニアやアメリカ、韓国、フィリピン、イギリス、アイルランド、オーストラリアなど海外からの出展もある。
インタラクティブ・タッチボード上で使用するための教育プログラムやセキュリティシステム、クラウドソリューションや教材・ソフト、総合コンサルティング、複数のタブレットPCやノートPCの管理・充電・保管システム、3D教育など提案内容は多彩。
中でもイギリスから出展している「COMPLEARN LTD.」は、小学校から大学までの学校業務支援やデジタル教材、採点システムやクラウドソリューション、遠隔講義システムや障がい者向けツール、学校向けバリアフリー施設設備など提案内容が多彩で、ベルギーと共同出展している点も含め、興味深い。

【2013年5月6日】

 

***注目ブース・ソリューション紹介***

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