教育委員会対象セミナー・岡山 ICT機器の整備計画/校務の情報化

3月27日、教育家庭新聞社は第23回教育委員会セミナー「ICT機器の整備計画 /校務の情報化の推進」を岡山で開催した。岡山での開催は初。当日は教育委員会や学校教員が多数参集した。講演内容の抄録を掲載する。次回の教育委員会セミナーは7月に東京で開催する。
詳細=www.kknews.co.jp/semireport

ICT環境の整備と校務の情報化を推進 真庭市教育委員会 学校教育課参事 美若利充氏

真庭市教育委員会・学校教育課参事・美若利充氏
真庭市教育委員会
学校教育課参事
美若利充氏

全普通教室に提示環境を

近隣の9町村が合併した真庭市(小学校24校、中学校7校)では、ICT環境整備事業で、市内全域を光回線「まにわ光ネットワーク」で接続し、イントラネットが稼働している。教育委員会独自で専用サーバーを設置し、教育共通フォルダを活用。プロジェクター、実物投影機も市内の全普通教室に整備した。中学校は壁掛け式プロジェクター、小学校は手元で操作ができ、工事不要で活用できる据え置き型の超短焦点プロジェクターとした。整備後は中学校区単位で集合研修も行った。

活用状況を調査

客観的な評価指標として、整備前・後の活用状況調査を実施。意識調査ではなく「授業のねらいを達成するための活用」が評価視点だ。

調査からは、算数・理科・社会での活用が早期から開始していることがわかった。音楽や体育、美術等の実技系の教科では活用率が低い傾向だ。活用イメージの有無による違いではないかと考えているが、今後経年変化を追っていきたいと考えている。

授業改善を進めるためにも、今後は無線LAN環境や教師用タブレット端末、デジタル教科書等コンテンツの整備や研修による活用イメージの共有、ICT支援員の配置などで活性化させていきたいと考えている。

校務支援システムは「人とソフト」

真庭市では、校務の情報化も進めている。

平成24年度からは3年計画で校務支援システムを導入。真庭市では、校務情報化部会を設置しており、校長、教頭や教務主任、教育委員会、関連部会などの担当者が集まり、利用状況や改善要望などを共有している。

データベース化された各種情報の利用や出席日数等集計業務の軽減、成績処理の軽減などを実現していく。校務支援システムとは、校務処理の見直しや改善等に関わる「人」が行う部分と「校務支援ソフト」が担う部分を含めた全体像だ。データを分散させずに一元管理し、ユーザー権限の設定を行うことでセキュリティを高めるとともに、事務の標準化による転記ミスの解消、事務処理進行状況の把握、学校間の違いによる戸惑いの解消などを期待している。今後は、複式学級や特別支援学級への対応も進めていきたい。(講師=真庭市教育委員会・学校教育課参事・美若利充氏)

【第23回教育委員会対象セミナー・岡山:2015年3月27日】

【2015年4月6日】

 

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