グローバル人材育成で海外連携、理・数連動―スーパーサイエンスハイスクール

 世界的に評価され得る研究内容を国際共通語としての英語で発表・プレゼンし、海外からの質問に応える。海外の研究者とダイレクトにコミュニケーションをとりながら、研究やプロジェクトを進める‐‐そんなグローバル人材育成のための取り組みが「スーパーサイエンスハイスクール」だ。平成24年度スーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)指定校73校、コアSSH採択校25校が決定した。指定期間は平成24年度から28年度までの5年間。

グローバル人材育成に向け 海外連携や英・数・理を連動

 SSHは、将来の国際的な科学技術関係人材を育成に向け、国際性を育てるために必要な語学力の強化や、英語による理科の授業、プレゼンテーションの演習、国際的な科学技術コンテストへの積極的な参加、観察・実験等を通じた体験的・問題解決的な学習や指導方法、教材等の開発に取り組む。

  グローバル人材育成に欠かせない英語によるコミュニケーション能力育成には、実体験を重ねることが重要だ。本年の指定校では、国際性を育てるために必要な語学力強化や海外校との連携を視野に入れた取り組みが増えている。

  愛知県・名城大学附属高等学校では、国際バカロレアの研究調査と実践による指導者の養成と、産学協同による海外研修を通じたグローバル人材の育成に取り組む。

  和歌山県立日高高等学校・中学校では、これまでのSSH指定の成果をもとに、総合科学科における中高一貫した理数教育を再構築する。海外姉妹校との連携を生かした探究活動を積極的に推進し、英語で表現できる力を身につけた国際人を育成する。
島根県立益田高等学校では、小・中・高校間の理科・数学・英語の学習を効果的に行うための科学教育プログラムを共同開発する。

  広島県立西条農業高等学校では、海外連携等により国際性を育てるための教育プログラムを開発。研究レベルの高度化や高大接続等に取り組む。

  高知県立高知小津高等学校では、高等学校と大学・研究施設等との連携教育の中で、理数に特化した学校設定科目と科学英語教育に取り組む。

  東京都立多摩科学技術高等学校は、理数英教科と専門教科が連動した授業を展開する予定だ。

「科学研究を英語でプレゼン」増える

  平成24年度コアSSH採択25校のうち12校は「地域の中核的拠点形成」に、5校は「全国的な規模での共同研究」に、8校が「海外の理数系教育重点校との連携」に重点的に取り組む。

  コアSSHにおいて、海外の理数教育重点校との連携などに取り組む8校のうち、京都府・立命館高等学校は、英語による科学研究発表を通して次世代リーダーの資質を育成する。

  愛知県・時習館高等学校は、英国及びドイツの高校生との科学技術交流を通して、国際性と実践的コミュニケーション能力を持つ科学技術エキスパートを育成する。

  奈良県・奈良女子大学附属中等教育学校は、海外連携校との中高生合同のサイエンスキャンプ(ASTY Camp、SCoPE)や、教員実地研修等による、国際連携を活用した中高生の理数の才能を育成する指導方法の研究開発に取り組む。

  「地域の中核的拠点形成」においても、海外連携や英語力強化における積極的な取り組みが見られる。

  横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校は、海外の理数系教育機関や学校と連携して展開することで、地域における小・中・高・大の連続した理数系教育の先導となる「サイエンスセンター」のあり方を研究する。

  愛知県・名城大学附属高等学校は、産学協同による海外研修や、国際バカロレアの研究調査と実践による指導者の養成に取り組む。

◇   ◇

  JSTが提供するSSHのWebでは、活動事例や研究活動内容、報告書、SSHの発表会などを閲覧することができる。▼詳細=http://ssh.jst.go.jp/

 


■【グローバル人材育成】世界に雄飛する人材育成を強化する

 

【2012年5月7日号】

関連記事