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113番元素の命名権獲得~元素周期表にアジア初、日本発の元素が加わる (2016年01月12日)

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理化学研究所の研究グループが発見した「113番元素」が、国際機関で新元素であると認定され、研究グループに新元素の命名権が与えられることになりました。欧米諸国以外の研究グループに命名権が与えられるのは初めてで、元素周期表にアジアの国としては初めて、日本発の元素が加わります。

研究グループは、理研の重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)」の重イオン線形加速器「RILAC」を用いて、2003年から亜鉛(Zn:原子番号 30)のビームをビスマス(Bi:原子番号 83)に照射し、新元素の合成に挑戦してきました。2004年に初めて原子番号113の元素合成に成功し、その後、2005年、2012年にも合成に成功。この3回の113番元素合成報告に加え、2009年に行ったボーリウム(Bh:原子番号107、113番元素がα崩壊を3回起こした際に生成される原子核)を直接合成する実験からも、113番元素合成を裏付ける重要な結果を得ました。これらにより新元素認定の際に重要視される「既知同位体への崩壊」が疑う余地なく確認されました。

新元素の探索は、化学と物理学双方の学問にとって重要な研究テーマです。1869年にロシアの化学者メンデレーエフが提唱した「元素周期表」には、水素(H:原子番号1)からウラン(U:原子番号92)のうちの63種類しか掲載されていませんでしたが、現在では水素からコペルニシウム(Cn:原子番号112)までの112種類と、フレロビウム(Fl:原子番号114)、リバモリウム(Lv:原子番号116)の計114種類が認定されています。

今回、113番元素を含めて4つの元素の発見が認められたことで、周期表の第7周期までの元素が全て揃いました。研究グループは113番元素の発見だけでなく、112番元素発見のデータ追試を行いました。超重元素の領域では原子核が持つ大きな核電荷によって電子軌道が大きく変化し、軽い元素の周期性からは予測もつかないユニークな性質の出現が理論的に予測されています。1個の原子を取り扱う究極の微量元素分析技術を開発し、新しく発見された元素の化学的性質や電子構造を実験的に解明することは、今後の化学の重要なテーマとなります。

研究グループは113番元素の名前および元素記号を提案します。それを国際純正・応用化学連合(IUPAC)/国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が審査し、妥当と認められれば、約1年後に新元素名がIUPAC/IUPAPから発表されます。

中学校以降の教科書にも収載されている周期表が書き換わることになります。科学者にとって夢のような、元素周期表にアジア初、日本発の元素が加わることはすばらしいことですね。


113番元素の命名権獲得 | 理化学研究所

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投稿者 kksblog : 2016年01月12日 19:10


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