●遠い国の子どもが工場でサッカーボールを縫い、日本の子どもが学校でサッカーボールを蹴った 児童労働 (2006年07月12日)
独立行政法人労働政策研究・研修機構が、サイトで毎月更新を行っている『海外労働情報「国際比較」』の7月記事は「児童労働」について。児童労働の現状の俯瞰と、その撲滅のために何ができるのかについて、レポート形式でまとめられている。今回はこのレポートを軸にしてのPick it up!!。
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■児童労働とは何か
■児童労働は、日本にも関係の深い出来事である
■児童労働がごっそり改善された事例 1990年代のサッカーボール
■無理なく、お気楽に、ゆっくり、個人で、少人数で、コーヒー飲みながら、改善
■児童労働とは何か
同レポートによれば、児童労働の定義は大きく分けて2種類あるとのこと。
1:「原則15歳未満の子どもが大人と同じように働く労働」
2:「最悪の形態の児童労働」
(1)「奴隷労働またはそれに類似した行為」
(2)売春やポルノ製造、わいせつな演技のための児童の使用
(3)「不正な活動に児童を使用すること」
(4)「児童の健康、安全、道徳を害する労働」
■児童労働は、日本にも関係の深い出来事である
2億1800万人(2004年)とも推計される児童労働人口の地域内訳は、サハラ以南のアフリカ諸国が26.4%、アジア太平洋が18.8%、中南米が5.1%、その他の地域が5.2%とのこと。日本からは遠い国々の出来事だともいえる。
しかし、このレポートは、児童労働は日本から遠い国々の出来事でも、日本と関係の深い出来事なのだと説く。
「日本のある企業が自社の活動範囲では立派にCSRを実行していても部品・材料を仕入れるルート、つまり海外を含めたサプライ・チェーンにおいて人権問題が露呈した場合、それを無視すれば「共犯者」と認識される。(中略)食品、玩具、嗜好品。これらの商品がどこかで児童労働を経由している可能性を否定できない」
■児童労働がごっそり改善された事例 1990年代のサッカーボール
同レポートには、「共犯者」とならないために企業が動いた事例として、1990年代のナイキのサッカーボール製造工場が挙げられている。
「IPEC(ILO児童労働撤廃国際計画)が1996年に実施した調査は世界のサッカーボールの約75%がパキスタンのシアルコットという地域で生産され、ここの5~14歳の子ども達約7000人のほとんどが学校にも行かずボールを縫っていたと報告している」
この出来事を受けたナイキは、
「ナイキ製品の製造を家に持ち帰ってすることを禁止する」
「製品製造に関わる労働者の就業最低年齢を引き上げ」
の策をもって、児童労働の再発を防ぐ手立てとした。また、国際サッカー連盟(FIFA)は、1998年のワールドカップから児童労働で作られたボールを使用しないと決定したのだった。
このレポートは、「ナイキの経験から学ぶべきことは決して少なくないのである」という言葉で閉じられている。
■無理なく、お気楽に、ゆっくり、個人で、少人数で、コーヒー飲みながら、改善
しかしまあ、個人相手に「ナイキの経験から学ぶべきことは決して少なくないのである」と言われちゃっても、どうしたらよいものやらといったところではあるわけで、政治活動やら、NGO活動やら、NPO活動やら、いろいろと策はございましょうが、人間無理をすると長続きはしませんもので、個人で気が向くままに軽く活動できる方法も欲しかったりするかもしれません。なので、軽くふたつだけ。
1:開発教育・国際理解教育
2:フェアトレード
1:開発教育・国際理解教育
日本でも1970年代から行われている。有名どころでは、
など。他にも取り組んでいる団体はたくさんあるので、興味がある人は、検索サイトで検索を。気になったところのイベントに参加してみるのもよろしいかと。
そこで、もうちょっと進んでみようと思った方は、教材などを自分で作ってしまうと良いかもしれません。折りしも、外務省主催の教材コンクールやってますし。
「第三回 開発教育/国際理解教育コンクール」
(この情報は、東京学芸大学附属大泉中学校の成田先生に教えていただきました。ありがとうございました)
教員の方であれば、学校で実際に行うのも素敵ですよね。
2:フェアトレード
「生産者と購入者が対等なパートナーとして、生産が続けられるように環境に配慮しながら、労働に見合った公正(フェア)な価格で取引をする貿易」(フェアトレード ~買い物しながら国際協力~(JANIC)
個別にどこかを紹介すると、どこかの会社や店の宣伝になってしまうので、まあこれくらいにて。興味がある人は、検索サイトで検索を。気になったところのものを買ってみるのもよろしいかと。
フェアトレードを行うと、なぜ児童労働の改善に役に立つかということですが、児童労働が発生する大きな原因は貧困だとも考えられているからなのでした。
「児童労働の背景には、いうまでもなく貧困がある・・・多くの貧しい世帯では(家族が生きていくうえでの)基本的ニーズを満たすため、もてるかぎりの資源をすべて最大化しようとする。貧者がもちえる唯一の資源は労働力である。そこで貧しい世帯では、大人から子どもまで、男女を問わず、すべての労働力資源が家族や世帯の維持、再生産のために動員され、結集されることになる。」
フェアトレード。知っている人も多いはずですし、知らない人も多いはず。しかしまあ、意外に身近にあるもので、JANICのサイトに書いてあるように「某有名コーヒーチェーンでフェアトレードコーヒーの販売」がされてます。シアトル系カフェなどに行ってコーヒーを飲んでいるときに、「あ、今フェアトレード実践中」と思いをはせてみても良いかもしれません(榊原)
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投稿者 kksblog : 2006年07月12日 03:24
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