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教育ICT

【第97回】ICTキャンパス 京都先端科学大学「製造現場の課題解決産業界とともに発信」

2022年5月6日
連載

世界水準の実践力 備えた人材を育成

京都先端科学大学(KUAS)は経済経営学部、人文学部、バイオ環境学部、健康医療学部、工学部の5学部11学科と5研究科を擁する。社会科学、自然科学、人文科学を網羅し、文系・理系という学問の枠にとらわれることなく、社会を生き抜くために必要な力の育成に力を入れている。

運営するのは学校法人永守学園。理事長は日本電産の創業者で、現在は代表取締役会長の永守重信氏だ。

永守氏はかねてから、日本の大学は、卒業後すぐに社会で活躍できる素地が身に付く教育システムになっておらず、世界水準の実践力を備えた人材がなかなか育たないことに危惧を感じており、そういう大学を自らの手で作らなければならないという信念で大学経営に参画したという。

ものづくりDXラボ 民間会社と設置

ものづくりDXラボをオープン

ものづくりDXラボをオープン

KUAS20219月、デロイト トーマツコンサルティング合同会社(DTC)との共同施設として、ものづくりDXラボ「The SmartFactory @Kyoto」を京都太秦キャンパスにオープンさせた。これは、DTCと同年2月に締結した、産学連携を推進する包括連携協定に基づき設置されたもの。125㎡の広さで、ものづくりDXに必要な実践的知識と体験を得るための環境を整えている。

「製造現場が抱える課題としては、熟練工の経験への依存、紙による情報管理などがあります。そこでThe SmartFactory @Kyotoは、こうした課題を解決させていくと同時に、学生、研究者、産業界が交流し、人づくり・モノづくり・仕組みづくりを実践し発信するプラットフォームとして設立しました」(京都先端科学大学研究連携部 研究・連携支援センター)

本施設は「ショーケースエリア」と「イノベーションエリア」の2つのエリアから構成。

ショーケースエリアは「Factory Connectivity」をテーマに、帳票電子化、設備稼働管理、AR活用などに関するソリューションを展示。DXにより何が起こるのかについてデモンストレーションを通して体験することができる。

イノベーションエリアは、ショーケースエリアで体験したDXを、どのような戦略やシステムで進めたらいいのかについて、ロールプレイを含めたワークショップなどで提供している。


 

DXの知識だけなく現場の実態が学べる

KUASでは「デジタル技術を応用したDXを単なる知識として習得するだけではなく、生産現場におけるデータのデジタル化、可視化、さらにデータ分析による現場改善などと連携させて学ぶことができるのが本施設の特徴です」と話す。

一例として、22年度から工学部で開始予定の「キャップストーン・プロジェクト」がある。これは、12年次で身に付けた基礎学力、専門基礎力、課題解決力を、専門知識を学びつつ、企業現場の課題の解決を通して実践していくという、従来の卒業研究に代わる新たな教育の形である。そのうち一部の課題において、本施設に設置されているDX機器やその要素技術を活用して、DTCおよび協力企業から提示された課題に取り組むことを計画している。

工学部以外でも幅広く活用していく計画で、歴史学科では既に、産業史を学ぶ学生が現代のDXについて知見を得るために本施設を利用している。

また、産学連携によるものづくりDXを推進するため、DTCのスペシャリストによるワークショップも試行的に実施。今後は、KUASDTCの合同講師陣によるセミナーなども実施する計画だ。

(蓬田修一)

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年5月2日号掲載

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