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「認定こども園」の現状と今後の申請見込み件数は? (2007年08月20日)

昨年10月に“認定こども園制度”が創設され、今年8月1日までに認定された「認定こども園」の件数は、全国で105件となっています。今の社会の現状を考えると、まだまだ足りないといえる数で、今後申請件数は増えていく見込みです。

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現在、「認定こども園」の件数の多い都道府県は、兵庫県で12件、北海道で10件、秋田県で9件と、今はまだ地域によって偏りがあります。

「認定こども園」はどういうものかというと、保育所や幼稚園と全く別の施設をあらたに設けるのではなく、保育所と幼稚園が持っている機能に着目した上で、それぞれにはない機能を加えることによって、認定を受ける制度ということになります。

保育所は、本来、保護者が就労等の理由で養育できない子どもだけを預かる施設でしたが、そうではない子どもの受け入れも可能にし、幼稚園と同様の教育機能を付加することで認定を受けることができます。

また、幼稚園は、保護者の就労等の状況は問わないのですが、原則4時間の教育となっていたので、共働きの家庭では預けることができませんでした。そこで、従来の4時間に加え、預かる時間を長時間にするという保育所機能を付加することで、共働き家庭の子どもも預けられるようにし、認定を受けることができます。

つまり、保育所・幼稚園でありながら、「認定こども園」として機能するために認定を受ける、ということになります。

「認定こども園」としてのねらいは、ひとつは、児童福祉法に規定する用語でいう保育に欠ける子ども、つまり、保護者が働いている、病気の状態にあるなどのために、家庭で十分保育することができない児童も、そうでない子どもも受け入れ、教育・保育を一体的に行い、就学前の子どもに教育・保育を提供することを目指します。もうひとつは、すべての家庭を対象に、子育て不安に対応した相談や親子のつどいの場などを提供し、地域における子育て支援を行う機能を目指すものです。     

なお、「認定こども園」の類型は、次の4つのタイプに分けられています。

①認可幼稚園と認可保育所とが連携し、一体的な運営を行うことによって「認定こども園」としての機能を果たすタイプ

②認可幼稚園が保育に欠ける子どものための保育時間を確保するなどの保育所的な機能を備え「認定こども園」としての機能を果たすタイプ

③認可保育所が保育に欠ける子ども以外の子どもも受け入れるなど、幼稚園的な機能を備えることで「認定こども園」としての機能を果たすタイプ

④幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が「認定こども園」として必要な機能を果
たすタイプ

そして、この類型別に見ると現在は、上から順に①が49件、②が37件、③が13件、④が6件となっています。

また、公立と私立の割合は、公立が25件、私立が80件と、私立が圧倒的に多いのが現状です。

平成19年度中の申請見込件数は、全体で542件と、ぐんと増え、平成20年度以降は1460件と、さらに増えていく見込みです。

共働きの多い昨今、子供を預けたくて、安心して預けられるところを待っている人は多いはずです。また、児童虐待など、親の側に余裕がなかったり、不安を抱えたままの子育てで疲れているお母さんも多いのではないでしょうか。子育て支援も助かりますね。将来を担う子どもたちをしっかりと育てるための工夫、国や自治体にも色々期待し、願うことは多いですね。

■関連記事
「認定こども園を考える ~子ども一人ひとりを大切にする保育~」
文部科学省ら「幼保連携推進室」ホームページを開設

認定こども園の平成19年8月1日現在の認定件数及び今後の申請見込件数について



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投稿者 kksblog : 2007年08月20日 10:53


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