●クマゼミの初鳴き日が早くなったのは温暖化の影響?―環境省「いきものみっけ」夏の実施結果より (2008年10月21日)
環境省は、「いきものみっけ~100万人の温暖化しらべ~」の夏の実施結果を公表しました。
「いきものみっけ」プロジェクトは、身近な生物や自然を観察して地球温暖化の影響を調べる、市民参加型の生物調査で、今年7月にスタートしました。参加者は、季節ごとに3種類の生物や自然現象について調べる「いきものしらべ」と、温暖化の影響を感じることについてアンケートで答える「温暖化意識調べ」の2項目について報告します。
今回公表された夏の実施結果によると、多くの地域でクマゼミが鳴き始める時期が早くなっており、地球温暖化の影響が疑われるということです。
今年の夏の「いきものしらべ」では、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミの3種類のセミの鳴く時期や場所を調査し、8,233件の報告が寄せられました。また、「温暖化意識調べ」では、1,966件の回答が寄せられ、延べ報告件数は10,199件でした。
このうち、セミの鳴き始める「初鳴き日」について平成7年と比較したところ、ミンミンゼミについては報告の多かった6都県のうち、4県で遅く、2都県で早いという結果になりました。同様に、ツクツクボウシは、4都県で遅く、1県で早く、1県で変化なし、という結果でした。また、クマゼミは報告数の多かった3県いずれも初鳴き日が早くなっていました。
これまでの調査で、ミンミンゼミやツクツクボウシは、羽化直前の平均気温と初鳴き日の間には大きな影響がないことが分かっています。しかし、クマゼミは羽化直前の5月~6月の平均気温が高いと初鳴き日が早くなる傾向があり、クマゼミの鳴く時期が早まったことは、気温の上昇と関係があると見られています。
ただし、今回の調査でクマゼミの初鳴き日が遅くなったという報告もあったため、環境省では、さらに詳しく調査することにしています。
また、セミの分布に関する調査では、ミンミンゼミやツクツクボウシについては大きな変化が見られなかったものの、クマゼミについては、平成7年には報告がなかった北陸地方や関東北部からも確認情報があり、温暖化によって分布が広がっている可能性が出てきました。
温暖化による変化と感じる出来事について回答する「温暖化意識調べ」でも、
・アブラゼミが少なくなり、クマゼミが多く見られるようになった
・ナガサキアゲハやツマグロヒョウモンなど、これまでいなかった地域で最近見られるようになった
など、生物の分布の変化に関する意見が多くありました。
「いきものみっけ」では、現在秋の調査を行っており、ヒガンバナ、ススキ、イチョウについて開花日や黄葉日などを調べています。今後も、季節ごとに生物の調査を行い、結果を分析、公表する予定です。
鳴く時期が早くなったり、これまで生存できなかった場所で気温が高くなって分布が広がったりと、生物は私たちよりももっと敏感に温暖化を感じているのかもしれませんね。
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投稿者 kksblog : 2008年10月21日 16:58



