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子どもの理科好きと家庭環境や保護者の教育意識の関係は? (2013年07月12日)

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学研教育総合研究所が、『子どもの理科に対する意識と子育てに関する調査』を実施しました。

近年、子どもたちの「理科離れ」が指摘されていて、教育行政や教育現場においては、「理科離れ」を食い止めるための様々な取り組みがなされています。その一方で、国際比較調査では、他国と比べて日本子どもたちの理科の学力は高いそうです。

このような背景のもと、文部科学省の調査によると、小学校6年生の82%が「理科の勉強は好き」、86%が「授業の内容はよく分かる」と答えているのに対して、中学校3年生ではともに62%、65%へと減少していることが明らかに。また、理科好きでも、将来の目標に理科や科学技術に関係する職業に就きたいとつながるわけではないようです。

では、子どもの理科好きと家庭における教育についての取り組み方や保護者の教育意識にはどのような関係があるのでしょうか。

「理科好き」な子どもの割合が高いのは、父親が専門技術系職員の家庭が多いようです。専門技術系職員といえば、理数系技術系工学系をベースとしたどちらかと言えば「理系」中心の仕事。父親をはじめとする保護者の職業が子どもの理科の選好傾向に何らかの影響を及ぼしているのかもしれません。

保護者の所得と子どもの「理科好き」の関係も。「自然災害や自然破壊、エネルギー問題といった環境問題について子ども一緒に話をすること」、「テレビで科学や理科に関わる番組を子どもと一緒に見ること」、「子どもと一緒に動物園や植物園、科学博物館などに行くこと」といった「理科」への関連が強いことは、世帯年収が高い家庭のほうが低い家庭より若い割合で行っているようです。

子どもの理科の選好傾向に対して世帯年収の多寡が非常に強い影響を及ぼしているわけではありませんが、理科の成績については、経済的な状況に恵まれた家庭の子どもの方が「良い」の割合が高いのが現状です。理科という科目に対して、それを教育達成を図るうえで戦略的に意味づけその重要性をとらえようとする認識も、経済的に恵まれた家庭の保護者の方が強いようです。

さらに、保護者の最終学歴が高くなるほど「とても理科好き」の子どもが多く、理科の成績も良くなっています。それは、最終学歴の高い保護者の子どもの方が理科活動度が高く、理科的なコミットメントも強いこともあるようです。

小学生の多くの「理科好き」をどう成長させていけばいいのか。持続的な取り組みが学校、家庭で行われ、教育段階が上がるにつれて、苦手になることがないようにしていきたいですね。


子どもの理科に対する意識と子育てに関する調査 | 学研教育総合研究所



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投稿者 kksblog : 2013年07月12日 16:39


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