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私立大学等の振興に関する総合的な検討~検討会議による議論のまとめ (2017年06月20日)

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文部科学省が、私立大学等の振興に関する検討会議での議論のまとめを公表しました。

私立大学等の現状をめぐっては、全学生の約7割を抱える私立大学の教育等の一層の充実の必要性と同時に、18歳人口の減少等による経営困難校の顕在化や、一部私立大学等における管理運営上の不適切事例等、諸課題が指摘されています。このため、これら私立大学等に係る諸課題も鑑みつつ、私立大学等の振興に関する総合的な検討を行うため、検討会議は開催されました。

平成28年4月より約1年間、私立大学の果たすべき役割、私立大学のガバナンスの在り方、私立大学への経営支援、経営困難な状況への対応、私立大学の財政基盤の在り方などをはじめとする私立大学の振興に関して検討を行ってきました。議論のまとめは、これまでの検討会議の議論を整理し、私立大学の振興の方向性と今後の推進方策を明らかにすることを目的として取りまとめたものです。

今後は、私立大学の多様性・機動性を最大限に活かし、社会的な要請にいち早く対応するとともに、進学率の上昇による高等教育の「ユニバーサル化」の進展の中においても高等教育にふさわしい教育の質を確保し、学生の学びを徹底的にサポートするきめ細かな教育など、私学のダイナミズムを活かした特色ある取組が求められます。また、こうした取組と併せて、引き続き高等教育へのアクセス機会の確保に大きな役割を果たしていくことも重要です。これらの改革のためには、自らの強みが発揮できる分野に選択と集中を進め、大学間や自治体・産業との連携・協力を強化するとともに、教職協働等の改革を進めるための学内体制を整え、社会から信頼され支援を受けるにふさわしいガバナンスの強化に取り組むなど、より強固な経営基盤に支えられた大学づくりを進めていくことが必要です。また、それに伴い、国等の支援や制度の在り方も見直していくことが求められます。

近年の社会経済の変化として、高等教育の在り方に大きく関わるものとしては、人口の減少、大学等への進学率、学生数の変化、経済状況や地域間での進学機会の格差拡大、経済社会のグローバル化の進展などが挙げられます。こうした中で、高等教育においては、知識・技能を学んで修得する能力だけでなく、学んだ知識・技能を実践・応用する力、さらには自ら問題の発見・解決に取り組み、新たなモノやサービスを生み出し社会に新たな価値を創造する力を育成することが不可欠です。

私立大学は、国公立大学とともに公教育としての高等教育の重要な一翼を担っており、高い公共性を有し、社会的責任を負っています。こうした観点から、各私立大学は、未来社会の創造に向けての様々な要請に応えつつ、活力ある多様な人材の育成、基礎から応用にわたる多様な先端的・独創的研究、地域社会から国際社会にわたる未来社会の発展に資する多様な活動等の諸機能の強化に努める中で、例えば、世界的研究・教育拠点の形成や高度専門職業人の養成に力点を置くもの、総合的教養教育や芸術・体育等の専門的分野に軸足を置くもの、地域貢献や国際交流等に力を注ぐものなど、全体として多様な発展を遂げることが期待されます。また、社会人の学び直しや、グローバル化への対応も重要です。

議論のまとめを踏まえ、それぞれの事項についてより具体的な検討が進められ、日本の高等教育に欠くことのできない、私立大学の一層の振興が図られることが期待されます。


私立大学等の振興に関する検討会議「議論のまとめ」 | 文部科学省



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投稿者 kksblog : 2017年06月20日 21:45


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