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子どもの携帯電話利用に関してはルールを決めない放任主義の親が多い? (2007年12月24日)

内閣府の政策統括官(共生社会政策担当)は、第5回情報化社会と青少年に関する意識調査の結果を発表しました。

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メディアなどの一日平均利用時間 左が男子、右が女子

今回の調査は、携帯電話やインターネットを始めとするメディア利用に関する青少年の意識と青少年のメディア利用に関する保護者の意識などを把握するためにおこなわれました。調査対象は、満10歳から満29歳までの青少年と、満10歳から満17歳までの青少年の保護者でした。

「情報メディアなどの平日1日の平均利用時間」に関しては、テレビが最も長く、次いでテレビゲームなどで遊ぶ時間、携帯電話やパソコンのインターネット利用時間などとなっています。テレビの視聴時間は、高校生男子で178.2分、高校生女子で174.0分、携帯電話などでのインターネット利用時間は、高校生女子で124.4分、中学生女子で78.9分でした。

また、一日の学習時間について調査したところ、「1時間くらい」と回答したのは、小学生女子で41.1%、小学生男子で38.6%、中学生女子で34.4%となりました。また、「勉強しない」と回答したのは、高校生男子で27.9%、高校生女子で24.1%、中学生男子で11.2%となっています。

小・中・高生の携帯電話などの利用状況をみてみると、メールを利用する中高生の3割以上が1日20回を超える発信をしていることがわかりました。また、ホームページやブログ、掲示板などの情報サイトを利用する高校生の約2割が1日10回を超える利用をしていることも明らかになりました。

携帯電話を利用することによって減ったり狭まったりしたものは、「睡眠時間」と「学習時間」という結果になりました。睡眠時間が減ったと回答したのは、高校生女子で18.2%、中学生男子で17.4%、中学生女子で17.3%です。また、学習時間が減ったと回答しているのは、中学生男子で19.8%、高校生女子で19.3%、高校生男子で13.8%にのぼります。

子どもが携帯電話などを利用することのルールに関して、利用時間以外のルールを決めている保護者はあまり多くないことがわかりました。使う場所や時間については、小学生女子の保護者24.5%、中学生女子の保護者21.6%がルールを決めています。通話やメールの相手については、小学生女子の保護者20.8%、中学生男子の保護者11.3%のみがルールを決めています。

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携帯電話のフィルタリング・サービスについて感じること

携帯電話のフィルタリング・サービスについて調査したところ、フィルタリング・サービスを有害サイト対策として理解しているのは保護者54.4%、子ども49.5%にとどまっています。また、未成年者のフィルタリング利用についての保護者の考えは、「親が判断」が38%を占め、「親子で相談」が約20%、「自分で判断」が約14%でした。

子どものメディアの利用時間が長くなると学習時間や睡眠時間に大きな影響を及ぼすことがわかりました。また、子どもを守るためにあるフィルタリング・サービスの認知度が約5割程度しかないという事実も浮き彫りになりました。子どもを有害なサイトに近づけないためには、まず保護者が積極的にルールを決めていく必要があるのではないでしょうか。

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「第5回情報化社会と青少年に関する意識調査」



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投稿者 kksblog : 2007年12月24日 20:03


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