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地球の自転速度をほぼリアルタイムに計測することに成功! (2008年04月01日)

国土地理院と情報通信研究機構はスウェーデンのオンサラ観測所とともに、地球の自転速度を、観測終了後3分45秒で算出することに成功しました。

vlbi_080401.gif


地球の自転は、一日すなわち24時間で一回転ですが、その速度は一定ではありません。地球コアの変形、地震、太陽や月の重力効果など、実に様々な力の影響により、速度は常に複雑な変化をしているのです。実際の自転速度の観測値は、人工衛星の軌道制御や宇宙探査、またGPSデータの解析等に欠かせない情報です。

現在、自転速度の実測値は、VLBI観測という方法が使われています。宇宙の彼方にある電波星から届く電波を、世界中に点在している観測局が協力して観測を行い、結果をデータ解析局に送ってその結果が実測値として発表されます。従来はデータの送付に空輸またはネットワーク転送が用いられており、またデータが届いてから解析を行うため、結果の算出まで数時間から数日かかっていました。

これでは実際の利用には適さないため、数日前の実測値から求めた予測値が用いられています。しかし、予測値の精度は時間の経過とともに急速に低下します。そのため、より正確な自転の速さを利用するために、実測値をできる限り早く公表することが求められてきました。

今回行われた実験では、高速ネットワークを使って観測結果をリアルタイムに転送、また観測中のデータ処理を可能にしたことによって、観測後数分以内での地球自転の速さの算出を実現しました。

この成果が実用化されれば、例えばGPSなどの人工衛星の軌道の予測精度が、現在の1m程度から10cm以内まで向上することが見込まれ、これらを用いた位置情報サービス、宇宙空間における地球の位置決定などの精度向上といったことが期待されます。

子どもたちがこのニュースを理解するのは難しいかもしれませんが、地球の自転のこと、人工衛星のこと、VLBI観測のこと…ここからいろんな不思議を感じることができることでしょう。宇宙は遠い存在のようですが、いろいろと知るうちに実は私たちの生活とも関わりのある世界だと感じられるはずです。なにより私たちも宇宙に暮らしているのですから。

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投稿者 kksblog : 2008年04月01日 02:25


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