KKSブログ: 全国私立大学４８２校の経営実態調査～帝国データバンク

最近のことですが、来春開校予定の「秋田公立美術大学」（秋田市）、「札幌保健医療大学」（札幌市東区）、「岡崎女子大学」（愛知県岡崎市）の新設を巡る動きが、話題となりました。

また、文部科学省の大学設置・学校法人審議会は、債務超過など私立学校法に違反したとして、「堀越学園」（群馬県高崎市）に解散命令を出すよう、同省に答申しました。解散命令が出れば、学生が通学する大学の経営母体に対しての、初のケースとなります。

近年は、少子高齢化による大学全入問題や、国からの補助金削減に関連した話題も浮上しています。今後、生徒数が減少し、補助金も削減となると、全国の私立大学の財務基盤悪化が加速する可能性もあります。

そういったことから、帝国データバンクは、全国の私立大学６０５校のうち企業概要データベース「ＣＯＳＭＯＳ２」（１４３万社収録）から抽出された、全国の学校法人の私立大学４８２校（短期大学を除く）の経営実態について、分析を行いました。

調査結果についてですが、まず、２０１１年度の収入高を見ると、「収入高１０億～５０億円未満」が２０７校（構成比４５．８％）で最多となっています。また、創立１００年以上で「１０億円未満」となった大学は２校存在しました。

損益動向では、黒字大学は２１３校（構成比５９．３％）となり、赤字大学の１４６校（同４０．７％）を上回りました。赤字大学（１４６校）の中で、「3期連続赤字」は８６校（構成比５８．９％）となり、過半数を占めました。

教育機関でありながら、経営も考えなくてはならず、工夫や新しい発想も必要な場合があるでしょうね。

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