情報活用能力診断「ジョーカツ」第1弾実証プロジェクト効果レポートを公開〜国際エデュテイメント協会

2024年4月12日

一社・国際エデュテイメント協会は4月10日、昨年度に実施した、情報活用能力診断「ジョーカツ」の実証第1弾について、その効果測定に関するレポートを公開した。また、2024年度第2弾の実証プロジェクトの募集もあわせて開始すると発表した。

「ジョーカツ」は、小学生から中学生までの情報活用能力を診断・育成するサービス。診断は、文部科学省が提示する情報活用能力体系表例に基づき、情報活用能力における3つの大枠（①基本操作、②問題解決・探究スキル、③情報モラル・セキュリティ）で構成されている。本サービスでは、クラス、学校、自治体単位での集合データレポーティングの作成や、診断結果に応じた情報活用能力トレーニングガイド、ICT端末の有効活用に向けた提案・アドバイスなどの提供を受けることができる。

■情報活用能力を診断→結果を分析・改善計画→再度診断

今回の実証プロジェクトは、国内6地域 (北海道札幌市、宮城県登米市、茨城県那珂市、長野県喬木村、大阪府守口市、大阪府泉南市)から、小学5年生〜中学3年生約1,300人の児童生徒が参加し、2023年11月〜2024年3月31日の期間で実施した。

期間中、合計2度の情報活用能力(基本操作スキル、問題解決・探究スキル、情報モラル・セキュリティスキル)の診断を行い、診断結果をもとに改善計画や方針の見通しをたて、次回の診断を行った。具体的には、児童生徒は朝礼の時間や学級活動の時間等で15分程度の診断を実施。また、診断結果をもとにレポートを作成し、同社と学校で分析と今後の方針を明確にした。

■基本操作、問題解決・探究スキル、情報モラル・セキュリティともに向上

取り組みの結果、「基本操作スキル」が18%の向上、「問題解決・探究スキル」が12%の向上、「情報モラル・セキュリティスキル」が5%の向上が見られた。また、問題解決・探究スキルをさらに細分化した項目についても、「課題の設定」が15%、「情報の収集」が12%、「整理・分析」が16%、「まとめ・表現」が16%、「振り返り・改善」が12%の向上が見られた。

担当する教員からは「自分がなんとなく思っていた感覚とデータはあっていた」や「こうして可視化されると何を強化すれば良いかがわかった」「1回目の診断結果を踏まえて、自分が意識して授業をすることができた」などといった定性面での声が寄せられたという。

本プロジェクトを通して、情報活用能力の診断を実施することで、それぞれの項目が可視化されたことにより、児童生徒自身がどの部分を強化すれば良いかがわかり、また教員にとって今後の指導の方針や明確になった結果、全体的な情報活用能力の成長につながることがわかった。