気候変動に伴う酷暑から子供たちのスポーツ環境を守るため、関係団体や専門家らで構成する学校体育館断熱プロジェクト実行会議は、10月12日のスポーツの日を前に、「脱!サウナ体育館プロジェクト」を開始した。日本バドミントン協会、日本バレーボール協会など6団体が賛同し、全国の学校体育館を年間通じて安全にスポーツができ、災害時には適切な避難所として活用できる環境へ整えることを目指す。

文部科学省の調査によると、公立小中学校の普通教室における冷房設置率が99.6%に達する一方、体育館等は31.7%にとどまる。東京都の設置率が95.6%であるのに対し、佐賀県では0.8%と地域間の格差も大きい。
一社・SDGs in Sportsが実施したアンケート調査では、空調のない体育館で指導する教員の50%が「命に関わる暑さ」と感じており、63%が熱中症などの対応を余儀なくされていた。さらに、猛暑によって中止や短縮となった練習時間は平均8.9時間となり、空調設備がある体育館(平均2.1時間)の約4倍に上った。
プロジェクトでは、単に空調を導入するだけでなく、屋根や窓の断熱性能を高めて熱を侵入させない構造改革を重視している。専門家によると、断熱がない状態での冷房使用は電気代のかさむ原因となり、十分な冷房効果も得られない。
今後はモデル校での現地調査や改修案の作成支援、自治体向けのアドバイスなどを実施する予定だ。プロジェクト開始にあわせて、元バドミントン日本代表の桃田賢斗選手らのインタビュー映像やプロジェクトの公式Webサイトも公開された。