読書の秋と食欲の秋に向けて、子供と給食・食育につながる本を紹介。おいしいごはんを作る・食べる・理解する、そしてもっと好きになる。

『ぼくらが料理をする理由 小学生から一生役立つ! 栄養と料理のきほん』
A5判 144頁 1980円
『ぼくらが料理をする理由 小学生から一生役立つ! 栄養と料理のきほん』(松丸奨/著 526/絵 くもん出版)はマンガパートから始まる。
偏食の主人公のユウリが、転入生で「天才料理少年」のキョウヤと出会い、料理を好きになるまでのストーリーを通して、食べることの意義や料理する喜びを学ぶことができる。
物語に出てきたレシピは、実際に給食で大人気のメニューを家にある食材や電子レンジで作れるようにした。さらに料理の段取りや、調理道具、分量のはかり方、コンロや電子レンジなどの使い方、食材の切り方や保存方法、身支度から後片付けまで、初めて料理をする子供たちに必要な情報を網羅した。
著者は東京都の栄養教諭であり、メディアでも食や学校給食について発信している。食の自立を後押ししてくれる一冊。

『給食のおばちゃん 食べるのは苦手』
四六判 176頁 1320円
小学生から楽しめる短編集『給食のおばちゃん 食べるのは苦手』(山口恵以子/作 彩田花道/絵 理論社)は「給食のおばちゃん」こと”伝説の管理栄養士”昼間明子が、全国各地の小学校でご当地ならでの美味しい給食を作りながら、子供たちの問題に向き合っていく。
第一話「ドツボのヒロイン」は熊本市の小学校が舞台。その日の給食は名物の太平燕(タイピーエン)と、からし蓮根。5年生の美優は、自分のSNSで「家では満足な食事をさせてもらえず、学校給食だけが楽しみ」という嘘の投稿をしていたが、その日の給食の記事を載せたところ、「投稿者はこの学校の児童だ」という噂がひろがる。追い詰められていく美優に、給食のおばちゃんのアドバイスは。
ストーリーの楽しさと共に、給食の時間にその日の献立について子供たちに紹介するなどの食育の取組もしっかり描かれている。続編『給食のおばちゃん 異国の友』も発売中。

雑誌『学校給食』10月号
9月15日発売
1045円
最後に紹介するのは全国学校給食協会が発行する雑誌『学校給食』。
10月号の特集は「おはなし給食と読み聞かせ」。
埼玉県朝霞市の中美奈子栄養教諭「本との出会いをつくる、5年間の『おはなし給食』」「本が読みたくなる!『おはなし給食』メニュー」、新潟県糸魚川市の学校図書館司書で絵本専門士の朝日仁美氏「学校図書館から絵本で和食推進!?」として、それぞれの実践を紹介している。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年9月28日号掲載