文部科学省は「令和2年度学校保健統計調査速報」を3月9日(火)に公表した。2020年度は新型コロナウイルスの影響により、十分なデータが回収できなかったことから、発育状態（身長、体重）の全国値のみを参考値として公表した。なお、数値は速報値であり、2021年7月(予定)の確報値公表後に更新される。
■満5歳から17歳の子供の発育状態と健康状態を調査
学校保健統計調査は、満5歳から17歳までの幼児、児童及び生徒の一部が対象となる。抽出率は発育状態の調査が全幼児、児童及び生徒の約5％、健康状態の調査が全幼児、児童及び生徒の約25％となる。
■健康診断の結果に基づき、身長・体重や疾病・異常の有無などを調査
調査事項は、学校保健安全法により実施される健康診断の結果に基づき、児童等の発育状態（身長、体重）及び健康状態（疾病・異常の有無）を調査する。
■健康診断が年度末までになったことから調査を途中で回収
2020年度の調査については、新型コロナウイルス感染症の影響により、例年6月末までに実施される健康診断について、当該年度末までに実施することとなった。そのため学校保健統計調査については、ひとまず年度途中で回収することとし、当該回収分について2021年3月に速報を公表した。
■十分なデータが回収できず発育状態の全国値のみを公表
そのため2020年度前半に健康診断を実施できなかった学校が多数あり、十分なデータが回収できなかった。そこで、今回の速報では、その中で統計的に有意な結果を得ることができた発育状態（身長、体重）の全国値のみを参考値として公表した。
■測定時期が異なるため過去のデータとは比較不可能
本集計結果は、回収状況を鑑みると偏ったデータの復元による影響が大きい可能性がある。また成長の著しい時期において測定時期を異にしたデータを集計したものであることから、過去の数値と単純比較することはできないものとする。
■確定値は2021年7月に公表予定
なお確定値については、2021年3月末までに実施された健康診断の結果を4月中旬までに回収し、全ての調査項目にかかる集計結果を7月に公表する予定。
