イーデザイン損害保険は、通学中の自動車事故を削減する取組として、全国の親子で通学路の危険箇所マップ「もしかもマップ」を作るプロジェクトを4月27日(水)から開始した。通学路を親子で歩いて確認し、危ないと感じた箇所をスマートフォンなどで簡単に登録できる「もしかもマップ」へアクセスすることでプロジェクトに参加できる。
■通学路の危険箇所の見える化を促進
同プロジェクトは、イーデザイン損保の「SafeDriveWith」プロジェクト(データを活用した共創型事故削減プロジェクト)の一環として実施。全国の自治体や小学校と連携することで通学路の危険箇所の見える化を促進し、「もしかもマップ」を充実させる。
■自動車保険のデータと組み合わせることで事故削減につなげる
また、全国の危険箇所を見える化することで、児童への注意喚起や交通インフラの整備に貢献する。さらに、本プロジェクトで得たデータを、同社の自動車保険「&e(アンディー)」のIoTセンサーによる運転挙動データと組み合わせることで、より高度な事故削減の取り組みにもつなげていく。
■魔の7歳に対して事故の無い世界を目指して「もしかもマップ」を開発
日本では歩行中の交通事故死傷者数において7歳児が突出して多い状況が続いており、この状況は「魔の7歳」と呼ばれ問題視されている。「魔の7歳」に対して、事故のない世界の実現を目指すイーデザイン損保は、金沢大学融合研究域融合科学系の森崎裕磨特任助教の監修のもと、身近な道路上の危険個所を親子で確かめ合える「もしかもマップ」を開発した。
■「安全てんけん」や「ドリル」などの機能を実装
「もしかもマップ」の開発にあたっては、大人と子供で危険認識に大きな差異があるという事実に着目。親子の交通安全に関する会話を促し、危険認識の目線合わせを促進する「安全てんけん」や「ドリル」といった機能を実装した。
<もしかもマップ 概要>
もしかもマップでは身近にある危険な場所を見つけて、ユニークなキャラクター「もし子」でマップにピンを立てることができる。他の人のピンに対しても反応ができ、みんなの「声」がマップに集まっていくことで気がつかなかった危険な場所がマップに見えるようになっていく。「安全てんけん」機能では家の周りや通学路にある危険な場所を親子で実際に歩いて、大人と子供それぞれの視点でピンを立てることができ、親子でコミュニケーションをとりながら危険な場所を探すことで交通安全の意識向上に役立てる。どういった場所が危ないかなど、ピンを立てる上での重要な視点を親子で学ぶことができる「ドリル」機能も楽しめる。
■金沢大学附属小学校で大人と子供と視点の違いを調査
もしかもマップの提供開始に先駆け、大人と子供の危険認識の差異に関して、金沢大学が調査を実施。金沢大学附属小学校の1年生とその保護者を対象に、アイマークレコーダーを用いて大人と子供の危険な場所に対しての視点の違いを調査し、合わせて危険意識についてのWebアンケートを実施した。
■96%の親子が子供の視点を考慮した交通安全が必要と回答
子供と親の視点の違いについては 85.7%の親子が目線や視点の違いを実感したと回答。なかでも交通環境における危険個所の相違を実感したのは 64.3%と過半数に上った。さらに、子供の交通安全を考える上で子供の視点も考慮すべきと考えた親子は約 96.4%(下図参照)を占めた。また、地域内に存在する危険箇所を地図上で見える化することについては 96.5%が重要と回答した。
<調査実施概要>
実験名称:子どもの交通安全に関する調査
実験期間:2022年3月7日~18日
被験者:金沢大学附属小学校の児童28人(7~8 歳の男女)、保護者28人
実験方法:アイマークレコーダーを着用した被験者視点挙動の計測、Web アンケート