浜松学芸高等学校で4月19日、特進コース2年生約220人を対象に、地元企業のスズキによるキャリア教育の出前授業が行われた。
授業は、NEXCENTが提供する、学校教育と企業研修を融合した教育プロジェクト「NEXT SENSEI」の一環として実施されたもの。企業の社員が“先生”として教壇に立ち、自身のキャリアや経験を高校生に伝えることで、社員には自己理解を促す機会に、生徒には将来を考えるきっかけを提供するキャリア教育プログラムとなっている。
当日は、スズキ社のIT本部に所属する13人の社員が登壇。前半は体育館でのワークショップと会社紹介、後半は各教室に分かれての授業が行われ、社員1人ひとりが自身のこれまでのキャリア選択、高校・大学時代の経験、そして失敗談などを交えながら、生徒に向けて“自分の人生”を語りました。また、講義後には希望生徒との進路相談会も実施され、生徒との対話を通じた双方向の学びの場となった。
授業後には生徒から「この講義で、自分を見つめてみることの大切さや、やり方を知ることができ、将来や人生についてのヒントになれた」「自分の短所を長所に変えるために努力するのではなく、長所を存分に伸ばして将来に繋げていきたい」「苦手なことに挑戦してみる。勉強に対する考えを変え、人とのつながりを意識してみたい」といった感想が寄せられたという。
「NEXT SENSEI」は、事前研修を実施した企業社員を「企業研修の一環として」学校現場に講師として派遣する全3回で構成するプログラム。
本プログラムでは、企業社員が自身の人生の体験を振り返り、失敗や悩んでいたりする“リアルな社会人”の姿を、未来の社会を担う子供たちに授業を通して伝える。子供たちは将来に向けたイメージが湧き、人生や職業選択について向き合うきっかけとなると共に、企業社員はプログラムを通して「内発的動機付け」を促進することができる。本プログラムの取り組みが広がることで、学校現場の探究学習カリキュラムの拡充と社会人の受け入れの加速が期待できる。