岩手県は、子供の貧困対策を総合的に推進するため、２０２０年度からの計画として「岩手県子どもの幸せ応援計画（２０２０～２０２４）」（仮称）の中間案を２０２０年５月に公表した。６月８日まで県民から意見を募集し、策定を進めている。
同計画の作成にあたり、小学５年生と中学２年生の児童生徒および保護者、就学援助制度利用世帯などの保護者に対して全数調査を実施。その結果、母子世帯では経済的な理由により、子供の給食費や教材費が払えないなど、子供に直接影響が及ぶ経験をした割合が高いことが分かった。
計画の中間案では、子供の学校生活などに関する支援として、スクールカウンセラーの配置など、子供が悩みを相談できる体制の充実を図る。また、子供を取り巻く環境の調整を図るスクールソーシャルワーカーの配置や制度周知を図ることで、学校・家庭・地域・関係機関が連携し、支援につなげる体制の強化に取り組むとしている。経済的な支援の推進では、生活保護制度による教育扶助や就学援助制度による学校給食費の補助を行い、適切な栄養の摂取による健康の保持増進に努める。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年6月1日号掲載
