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英文の聞き取り方、男子と女子ではアプローチが全く違う?

2018年3月20日

首都大学東京大学院韻文科学研究科/言語の脳遺伝学研究センターの杉浦理砂特任准教授、秦政寛客員研究員、保前文高准教授らの研究グループは、英語を外国語(第二言語)として学習している中学生を対象にした調査を行い、英文を処理するときの脳活動には顕著な性差があり、英文を聞き取る方略に違いがあることを見出しました。

 

第二言語習得に関する研究においては、アメリカにおける移民の英語習得に代表される第二言語環境や、ヨーロッパにおける多言語環境で調べられた知見が多く、日本の子どものような外国語学習環境についての科学的なデータは多くありません。特に義務教育として英語学習を本格的に開始する学生については、学習に関する脳科学的か研究がほとんどありませんでした。

 

中学1年生から3年生を対象に、英文を聞き取る際の脳活動の計測と、行動指標の調査をしました。計測の際、音声で英語の文法的に正しい文(正文)、正しくない文(非文)を聞き取ってもらいました。また、行動指標の調査では、英語テスト(総合的能力を測るテストと文法テスト)に加え、言語に関するワーキングメモリ(作業記憶)の容量を調べました。ワーキングメモリとは、短期的に情報を記憶しながら、記憶した内容を更新・操作・分析する能力のことで、今回は文の中から単語を覚えてもらう課題を用いました。

 

聞き取った英文を理解する際、男子は文法に則った処理を優先する傾向があり、正文であるか、非文であるかの処理を、脳内で素早く行っているとが分かりました。また、習熟度が上がるにつれて、非文を処理する際の脳の活動は低下し、より効率的に処理をしていることが明らかになりました。

 

一方、女子はことばの音(音韻)の情報、意味、そして文全体から得られる情報を統合的に処理する傾向が見られました。特に、習熟度の高い女子は、ワーキングメモリを活用してより多くの言語知識を統合的に処理する戦略により、好成績を得ていることが示唆されました。

 

この結果が一人残らず正確に当てはまるかは分かりませんが、英語の学び方について、自分の理解しやすい方法や傾向が分かれば、英語学習がやりやすく、楽しくなる可能性もあります。自分に合った学習の仕方について、考えてみるきっかけになるかもしれませんね。

 

【研究成果発表】英文を聞き取る中学生の脳活動に男女差があることを明らかに|首都大学東京

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