不用品や本を教育に変えて児童労働を削減する「ホンノ、キモチです。」キャンペーンを8月31日(火)まで実施中。また、途上国の学生とヤングケアラーなどの課題についてリモート議論するイベントも実施する。
■児童労働に従事する子供の数を減らすために
新型コロナウイルスが拡大する中、児童労働に従事する子供の数が20年ぶりに増加したことが国連機関より発表された。国際協力NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」は、不要品の無料集荷を通じて全国の自宅から世界の児童労働問題の削減・防止の支援に参加できる「ホンノ、キモチです。」キャンペーンを、8月31日までブックオフコーポレーションと共同実施している。
■コロナ禍により働かざるを得ない子供たち
SDGsの拡大を背景に、消費者に身近な農産物やレアメタルなど産業への影響が大きい特定分野では一部児童労働への注目が集まっている一方、家事使用人など閉鎖空間内の児童労働問題には社会の監視の目が行き届いていないのが現状。コロナ禍で失業・収入減した家庭が子供を働きに出さざるを得ない状況が発生し、特に男女間の差別・教育格差がある国では女の子のリスクが高まっている。
■買い取った書籍などの全額が児童労働防止の支援活動に活用
「ホンノ、キモチです。」キャンペーンは、家にある書籍などをブックオフが買い取り、その全額がシャプラニールの児童労働防止の支援活動の資金として活用される。ブックオフのモノで寄付・社会貢献できる買取寄付型サービス「キモチと。」を利用し、無料で集荷するため、誰もが自宅から安心して参加できる取組となる。
■不要になった物品を教育などの支援に変えて
世界の子供の10人に1人が従事する児童労働の削減を目指し、不要になった物品を教育などの支援に変えて、日本からの支援のキモチと共に家事使用人の多いバングラデシュなどに届けられる。例えば、本10冊が途上国の子供への授業1回分の寄付に相当する。
■本以外にCD・DVD、おもちゃなども対象
本・コミック以外にもCD・DVD、断捨離の難しいおもちゃなども対象。ゲームソフト20本がミシン研修1か月分に相当するなど、縫製産業が盛んな現地の将来の仕事のスキル・選択肢に繋がる。近年普及するフリマアプリで購入者が見つからない人や、スマートフォンアプリの利用が困難な人も気軽に参加できる。
■期間中の買取金額を10%増加し、全額を寄付として活用
国連において全会一致で採択された「児童労働撤廃国際年」である2021年、及びコロナ禍で増大する児童労働の防止強化に向けて、シャプラニールとブックオフが共同で取組を実施。期間中の買取金額を10%増加、全額を寄付として活用し、支援活動とSDGsの取組を強化する。本・コミックの他、CD、DVD・Bru-ray、ゲーム(本体・ソフト)も対象となる。
<「ホンノ、キモチです。」キャンペーン概要>
受付期間:2021年8月31日(火)まで
参加・寄付の方法:
①対象物品の本・コミック等をまとめる
②段ボール箱などに梱包する
③キャンペーンサイトより「無料集荷の申し込み」で完了
対象物品:本・コミック、CD・DVD、ゲーム類、おもちゃ、フィギュアなど
※買取金額の10%増加対象は、本・コミック、CD・DVD・Bru-ray、
ゲーム(本体・ソフト)に限る。
キャンペーン詳細:https://www.shaplaneer.org/sutenai/book_cam2021/
※電話申込も受付可能。
シャプラニール東京事務所 電話03-3202-7863(受付時間:火~土曜 10:00~18:00)
■ヤングケアラーなど、途上国学生とのリモート議論イベントも実施
9月17日(金)には、子供の労働問題や貧困について、日本の学生とバングラデシュの学生が意見交換するオンラインイベントを開催する。両国の学生が児童労働について共に学び、共に考えることで、学生同士の交流と社会問題の解決に向けた行動のきっかけづくりを目指す。これはシャプラニールとダッカ大学との提携後、初の取組となる。
<イベント概要>
開催日時:2021年9月17日(金) 19:00~21:00
開催形態:オンライン(Zoom)
参加費:無料
参加者:【日本】一般学生20名、【ダッカ大学】日本研究科学生20名
内容:チーム毎のプレゼンテーション
【プレゼンテーマ】
・日本、バングラデシュの児童労働(子どもに関する課題)の現状について
・児童労働が自分たちの日常生活にどのように関わっているか
・児童労働をなくすためにどのような取組が行われているか