タイ教育省とカシオ計算機は関数電卓活用に向けた協業を開始。グループ会社のカシオマーケティングタイが教育省基礎教育局(OBEC)・科学技術教育振興研究所(IPST)と関数電卓活用に向けた協業を行うことで合意し、2月25日(金)に覚書を締結した。
■EDU-Portニッポン応援プロジェクトに採択
カシオ計算機は教育現場での関数電卓の普及を図る「GAKUHAN」活動をグローバルで展開。タイにおける取組は文部科学省「日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)」応援プロジェクトに採択されている。
■関数電卓を使った探究型授業を開発
このプロジェクトにより、都市部と地方の教育格差解消が目指される。日本での高等学校にあたる後期中等教育の生徒が関数電卓を用いながら主体的に学べる探究型授業の開発を、現地の教育関係者と共に進めている。
■現地法人とOBEC・IPSTでプラットフォームを構築
本プロジェクトに関連し、カシオ計算機の現地法人とOBEC・IPSTで協業を行い、三者間での協議の場としてプラットフォームを構築。このプラットフォームでは関数電卓を活用した探究型数学教育の検証・分析や事業効果の拡大についての協議を密接に行っていく予定。
<プラットフォームでの主な取り組み>
【探究型数学教育の検証・分析】
カシオ計算機はタイの後期中等教育の現場において「自ら考え学び続ける」ためのスキルを習得する学習指導案や教材(教員向け・生徒向け)の開発・作成を行っている。また、9校27クラス、1,000名以上の生徒へのパイロット授業の実施を通じて、発案から実践までのサイクルをサポートする。今回構築するプラットフォーム上では、関数電卓を活用した一連の取組が順調に進んでいるかの検証と分析を官民間で密接に行うことで、より効果を高めていくことが目指される。
【事業効果の拡大へ向けた協議】
探究型数学教育の発展により、生徒が主体的に学べる学習環境の構築を目指し、さらには都市部と地方との間に存在する教育格差の解消を図る。プロジェクト全般に対する検証・分析を行った上で、より効果を拡大していくために必要なこと、学習環境構築や教育格差解消を実現するために不足していることを多角的な視点で協議する。