EdTech教材を提供するInspire Highと渋谷区教育委員会(東京都)は、学校教育における「探究的な学び」の充実に向けた連携協定を締結した。区内の全公立中学校で「Inspire High」のプログラムを導入し、探究学習の促進を目指す。
渋谷区では、グローバル社会で活躍する自律した学習者を育むシブヤモデル「未来の学校」を目指して、2024年度から文部科学省の「授業時数特例校制度」を活用し、区内の全区立小中学校で午後の時間を主に総合的な学習の時間「シブヤ未来科」を中心とした「探究の時間」に充てる予定だ。
Inspire Highは、世界とつながる探究的な学びを手軽に教室で実践できるプログラム。世界中の多様な大人の生き方や価値観、仕事、社会課題に触れ、毎回出題される「答えのない問い」に挑戦することで、自己理解や表現力を養い、全国の10代と意見を共有することで他者を知る心も育む。また、生徒一人ひとりの個人探究を支援する新たな機能を、2024年4月から提供開始する。
今回、同区の全公立中学校にInspire Highのプログラムを導入することで、生徒の興味関心を広げ「自らの問い」を探究する支援を行う。また、教員の準備負担を軽減しながら、各教科と接続した探究的な学びの実現を目指す。
今回の連携協定締結にあたり、同区の五十嵐俊子教育長は次のように語る。
「子供たちが、自分の興味の行先に向かって目を輝かせながら問い続け、学ぶことはこんなにも楽しいと思えるような時間を作りたい。それが、2024年4月からスタートする、探究「シブヤ未来科」です。
すべての子供たちには、自ら学ぶ力が備わっていて、環境さえ整えれば、その力を発揮することができると信じています。渋谷区全てが探究空間ですが、Inspire Highプログラムでの『多様な大人との出会いの機会』は、探究で問いを立てるときの、素敵なきっかけの一つになると考えています。
子供たちは、自分が今まで想像もしなかったような考えに出会ったり、次々とさらなる新たな問いがわき起こったりすることでしょう。この機会をきっかけとして、もっと知りたいという探究心や、こんなことをしてみたいという創造力が生まれ、子供たちの心に灯が灯り、学びが駆動していくことを期待しています」。