静岡県立静岡西高等学校では6月より、体育科目の授業へARスポーツ「HADO」が導入される。HADOを運営するmeleapが6月6日、発表した。同社によれば、HADOが公立学校の授業に常設導入されるのは今回が初めて。
同校には全日制普通科の中に「スポーツコース」が設置されており、専門教科「体育」の授業が設定されている。その中の「スポーツⅡ・球技」の授業の単元として導入する。
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「HADO」は頭にヘッドマウントディスプレイ、腕にアームセンサーを装着して対戦するARスポーツ。
自らの手でエナジーボールやシールドを発動させ、フィールドを自由に移動し、仲間と連携しながら最大3対3で対戦できる。身体差による影響が少なく、誰でも簡単にプレーできるのが特徴の競技。
同校では、体育の授業の新しいカリキュラムを研究する中で、東京学芸大学の鈴木直樹准教授を介してHADOを知ったという。東京学芸大学は、XR/メタバースを活用した新たな教育・研修手法の開発に取り組んでおり、その中でHADOを活用した学習にも積極的に挑戦している。
同校は、実際にHADOを生徒が体験する機会を得て、教育的効果が期待できると考え、運動能力や性別にとらわれないインクルーシブな体育のモデルとして採用した。
同校スポーツコース長の判野徹教諭は、運動能力だけに左右されない体育の授業を通し、生徒が新しい視点でスポーツ活動を評価できるようになることに期待を寄せており、また、ARスポーツが十分な運動量を確保できることを示したいとしている。
スポーツコースの生徒だけでなく、全校生徒が挑戦できるように、通常の体育授業でも球技の単元と組み合わせてHADOを実施するという。