(公財)山田進太郎D&I財団は「Girls Meet STEM Summit」(以下、サミット)を5月21日(水)、東京・品川区のフリーで開催。中高生女子向けのSTEM領域のツアー形式の体験プログラム「Girls Meet STEM」の参画企業55社以上が一堂に集った。
同サミットでは「Girls Meet STEM 2025」の企業ツアーへの応募受付開始を発表。あわせて2024年度の実施報告とその成果を共有した。また、三原じゅん子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)からのビデオメッセージや、内閣府男女共同参画局の岡田恵子局長による講演が行われたほか、2024年度にツアーを実施した企業によるパネルディスカッションを通じて、より良い体験づくりに向けたキックオフの場となった。最後に参画企業間での活発な情報交換や交流も行われ、今後の取組に向けてつながりが深まった。
冒頭、山田進太郎D&I財団代表理事の山田進太郎氏が登壇し、Girls Meet STEMの立ち上げ背景と拡大の意義を語った。奨学助成金事業を通じて、生徒にとって社会人との出会いが大きな「きっかけ」になると実感。その思いから2024年に16社とともに同事業を開始したことを紹介。2025年は100社超の企業に加え、31大学・8高専が参画したことに感謝の意を述べつつ、「一人でも多くの女子生徒が、自らの選択肢を広げるきっかけとなるよう、引き続き社会全体で取組を進めたい」と締めくくった。
続いて、Girls Meet STEM事業責任者の榊原氏が、2024年度のプログラム実施報告と2025年度の開催概要を発表。2024年度は16社の企業と24大学が連携してプログラムを実施。多くの参加者から「職業への関心が高まった」「進路選択の助けになった」といった反響があったことに触れ、体験の質と多様性が中高生女子の進路選択に大きく影響していることをデータで提示。2025年度は参画パートナーが大幅に増加し、112企業・31大学・8高専によるプログラム開催を予定しており、同日から「Girls Meet STEM」夏ツアーの参加応募受付を開始することを発表した。
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<内閣府特命担当大臣(男女共同参画)からのビデオメッセージ>
当日は、三原じゅん子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)からのビデオメッセージを放映。ビデオの中で大臣は、STEM分野における女性の活躍推進の重要性や、民間・行政・教育の連携による取組への期待を語った。
<内閣府 男女共同参画局 局長による講演>
内閣府男女共同参画局の岡田恵子局長が「科学技術・STEM分野の男女共同参画の現状と内閣府における取組」と題して講演を行った。講演では企業における男女共同参画の現状について多様なデータを提示しつつ、国の政策としての取組を紹介。特に若年層からの意識形成と、それを支える環境づくりの必要性について政策・実践両面からの視点で語られた。
<パネルディスカッション>
パネルディスカッションではGirls Meet STEMの企業ツアーを2024年度に実施した3社から、京セラ 総務人事本部 ダイバーシティ推進室DEI推進課 責任者の森麻里子氏、STORES広報本部の加藤千穂氏、三菱電機 人財統括部 グローバル人財部 DE&I推進室室長の小川薫氏をパネリストに迎え、「Girls Meet STEM、やってみてどうだった?」をテーマに、実際にどのような取組を行ったか、その工夫や苦労、次回への改善点などが語られた。
<情報交換・交流会>
最後は参画企業・団体による情報交換・交流会が行われた。プログラムにおける成功例や課題、今後の展望などを語り合う場となり、「社会課題の解決に向けて様々な人たちが共に考え、ともに活動をし共有しあい高めあっていく関係性は非常に意義あるものだと感じた」「パネルディスカッションで登壇した企業の話が参考になった」などの声が聞かれた。