LINEヤフーは12月18日、11月に実施した「子どものスマートフォン利用と家庭内のセキュリティ意識に関する調査」のアンケート結果を公表。本調査は、全国の保護者1,052人を対象に実施し、子供のスマートフォン利用が日常化する一方、約半数の家庭で安全利用のルールが設定されていない実態が明らかになった。
こども家庭庁の2023年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、インターネットを利用する子供のうち、子供専用のスマートフォンを保有する割合は、小学生(10歳以上)が70.4%、中学生が93.0%、高校生が99.3%となっており、スマートフォンが子供にとって日常的なツールになっていることがわかる。一方で、スマートフォンでのインターネット利用は、家庭以外の場所でも行われるため、保護者の目が届きにくいのが現状だ。
2024年12月~2025年11月の1年間で保護者の28.4%が子供のインターネット関連のトラブルやヒヤリ経験があったと回答。
トラブルやヒヤリの内容として、「保護者が知らない人とコミュニケーションをとっていた」が11.0%、「不審なURLを開いたり個人情報を入力したりした」が6.6%、「保護者に無断でゲームやアプリ等に課金した」が5.9%、子供側が保護者の想定外の使い方をしてトラブルやヒヤリとしたケースが上位を占めている。

調査では、子供がインターネットやスマートフォンを安全に使うためのルールを「決めていない」「あまり決めていない」と回答した保護者が48.1%となり、多くの家庭で明確なルールが無いまま子供がインターネットやスマートフォンを使っている状況が確認された。

子供がスマートフォンやインターネットを使うための教育やアドバイスを「している」または「時々している」と回答した保護者は60.9%。一方、「特にしていない」または「ほとんどしていない」と回答した保護者も39.1%を占め、教育やアドバイスの取り組み状況には幅があることが確認された。

子供が使用するスマートフォンやアプリ、インターネットサービス等の設定(パスコード/公開範囲/二段階認証など)を「月1回以上」または「年に数回確認している」と回答した保護者は、33.2%にとどまる。その一方で、「まったく確認していない」または「ほとんど確認していない」と回答した保護者が47.4%と、SNSの公開範囲や、アプリ課金の設定が意図しない設定になっている可能性も高く、スマートフォンを操作する時間が増える休日や長期休みには特に注意が必要だ。

家庭内で重視されているルールとしては、利用時間や課金の制限、個人情報の扱いといった、保護者が管理しやすい項目が多く挙げられた。保護者の想定と子供の実際の使い方との間に大きなギャップがあり、見守りの難しさが浮き彫りとなった。

<調査概要>
調査手法:インターネットによるアンケート
実施時期:2025年11月28日〜11月29日
調査対象者:10~60代の男女で、子供がいる保護者
回答数 1,052