ALL CONNECTが運営する通信メディア「オールコネクトマガジン」は12月25日、小学生~中学生の子供がいる保護者300人を対象に実施したスマホ利用実態調査の結果を公表。子供のスマホは「小学生」で持ち始め(56%)、端末はiPhone(40%)、回線は格安SIM(50%超)が主流という傾向が明らかになった。

子供のスマホ所有は、小学生低学年(28%)と高学年(28%)を合わせると56%となり、中学生全体(16%)の約3.5倍となっている。中学1年生は11%、中学2〜3年生は合わせて5%と、中学生以降にスマホを持ち始めるケースは少数派。その他、まだ持たせていないとの回答も21%いたものの、持たせる年齢を決めているという回答が見られた。

調査を実施したオールコネクトマガジンは、小学生のうちから子供にスマホを持たせ始める理由として、▽子供と連絡が取れる手段の確保(緊急時の連絡)▽子供が欲しがる▽子供がいる場所の把握が考えられる――などが考えられると分析している。
学年別のスマホ所有率では、中学生(1~3年)になると96%以上の子供がスマホを持っていることが分かった。中学生の所有率は96.9%で、小学生低学年(50%)の約1.9倍。低学年から高学年の間に34ポイント上昇している。2022年版の総務省「情報白書」では、スマホの世帯保有率が88.6%だったことを考慮すると、スマホの普及に伴い、子供のスマホ保有も増えていると考えられる。

小学生低学年でも50%の子供がスマホを所持しており、スマホ所有の低年齢化が進んでいることがわかる。こども家庭庁(2023年度)では中学生のスマホ所有率が83.6%、東京都(2025年)では90.4%と報告されており、本調査の96.9%はやや高めだが、全調査で「低年齢化」が共通して確認されている。
子供が利用している端末の種類の傾向を見ると、40%の子供がiPhoneを使っている。iPhoneとAndroidを合わせると73%となり、キッズ携帯(15%)の約4.9倍。子供にはキッズ携帯よりも通常のスマートフォンを持たせる家庭が多いことがわかった。

iPhoneが子供に選ばれる理由として考えられることとして、オールコネクトマガジンは、▽ファミリー共有やスクリーンタイム機能で親が管理しやすい▽周囲の友だちがiPhoneを使っている(同調効果)▽操作がシンプルで子供でも使いやすい――などを挙げている。
子供の利用回線を調査したところ、格安SIMが全学年で50%超とシェア1位。大手キャリアの約1.4倍となり、月額料金を抑えたい家庭が多いことがわかる。年齢が上がるにつれて、キャリアへの移行が25%から35%、41%と増加しており、Wi-Fiのみで利用する子供が減っていっている。特に中学生の年齢では、Wi-Fiのみの利用が1%と少数となっており、小学低学年(22%)から21ポイント減少している。
また、格安SIMのシェアも52%→53%→57%と年齢とともに増加しており、子供の成長に合わせて月額料金を抑えたいニーズが高まっていることがわかった。

保護者が感じる心配・不安では、SNSに関する心配が40%で最多となった。2位のスマホ依存(29%)を11ポイント上回っている。ゲーム(12%)や課金(10%)より、SNSを通じた人間関係のトラブルを心配する保護者が多いことがわかる。

<調査概要>
調査手法:クラウドワークス
実施時期:2025年11月28日〜11月29日
調査対象者:小学生~中学生の子供がいる30〜50代の保護者
回答数 300