東京都港区では、今年度より区立小学校全19校で児童の朝の居場所づくり事業(モーニングスクール)を開始。区から委託を受けた丸善雄松堂がその運営を担当している。
本事業の背景には、共働き家庭などの増加による「小1の壁」問題がある。保護者の出勤後、始業時間まで児童が1人で自宅で過ごしたり、校外で待機したりする状況が社会的な課題となっていた。子供家庭庁の調査でも保護者の3割が朝の居場所を希望しており、学校を活用した安全な環境へのニーズが高かった。区では2025年に2校でエデュケーション・アシスタントを配置して試行実施し、今回の本格導入に至った。

本事業の特徴は、学校図書館を児童の見守り場所としている点。単なる待機場所にとどまらず、学校司書や学校図書館支援員を配置している。早朝に登校した児童に対し、見守りに加えて読み聞かせや読書支援を実施し、始業までの時間を有意義に過ごせるよう工夫されている。丸善雄松堂が公共図書館の運営などで蓄積した知見を生かし、読書活動を通じた「知とまなびのある朝の居場所づくり」を支援している。