公財・スプリックス教育財団は、日本を含む10か国の小中学生および保護者、教員を対象に実施した「国際基礎学力調査2026」の速報サマリを発表した。グローバルサウス諸国をはじめとする海外では、基本的な暗算や教育環境の整備に課題があることが明らかになった。

日本を含む8か国の児童・生徒を対象に実施した国際基礎学力検定「TOFAS」の計算テストにおいて、日本は平均正答率が高く白紙率が低い結果となり、解答速度・精度ともに上位グループに位置した。

一方、「8+5の計算方法」に関する質問では、日本の小中学生の68.0%が「頭の中で答えがすぐにわかる」と回答したのに対し、日本以外の9か国合計では40.3%にとどまった。「紙に書く」「指を使う」といった回答を合わせた37.0%は暗算ができておらず、海外調査国の子供の約3人に1人が簡単な足し算を暗算できない実態が浮かび上がった。

保護者の関わり方に関する調査では、テストの成績が良くなかった際に「次のテストのために何に取り組むべきか話し合う」と答えた保護者の子供は、TOFAS合格者の割合が不合格者より約14ポイント高かった。励ますだけでなく、具体的な改善策を一緒に検討することが成績向上につながる可能性を示している。

また、学校や授業でのICT活用状況にも大きな差異が見られた。算数・数学の授業でスマートフォン、タブレット、PCなどの端末を「全く使わない」と答えた児童・生徒は、テスト不合格者(32.8%)が合格者(17.5%)を大幅に上回った。端末の整備状況について、日本以外の9か国では「1人1台」の環境が整っている割合は14.6%にとどまり、「使える端末がない」との回答も23.1%に上るなど、設備面の課題も明らかになった。
なお本質問は、本調査を実施した学校の教員が任意で回答したものであり、割合が必ずしも国の整備状況を示すわけではないことに留意する必要がある。


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<調査概要>
調査手法:有志の学校および自宅でのアンケート・テスト調査
実施時期:2026年4月~8月
調査対象国:日本、フィリピン、インドネシア、ベトナム、タイ、キルギス、ケニア、エジプト、モロッコ、ペルー
調査対象者:小学4年・5年、中学2年・3年相当の児童・生徒、保護者、算数・数学を担当する教員
回答数:子供6,313人、保護者3,163人、教員136人(2026年9月1日時点)