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保護者に対する調査で家庭の社会経済的背景と学力の関係を分析

2018年7月4日

文部科学省が実施している「平成29年度全国学力・学習状況調査」では、あわせて保護者に対する調査も実施しています。家庭状況と児童生徒の学力等の関係について分析するため、児童生徒の家庭における状況、保護者の教育に関する考え方等に関する調査内容となっています。このたび文部科学省の委託により、国立教育政策研究所が、調査結果として『平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究』を公表しました。

研究は、「保護者に対する調査」の結果を活用し、家庭の社会経済的背景(SES)と学力の関係、平成25年度調査からの変動、学力に影響を与える学校・家庭・地域の取組等、多様な観点から、統計的に分析。また、事例分析として、学校がおかれている社会経済的背景(SES)に比して、継続的に高い学力成果を上げている学校及び成果が上がりつつある学校の特徴も分析しています。

調査研究により、SES(家庭の社会経済的背景)が高い児童生徒のほうが、各教科の平均正答率が高い傾向でした。SESが低い層は、各教科の平均正答率ばらつきが大きいことがわかりました。なお、平成25年度と比べると、SESの学力への変化は、小・中学校ともに教科によりさまざまで、全体としての傾向を明確に読み取ることは難しい結果でした。

SESと自制心や意欲、忍耐力などを指す「非認知スキル」、児童生徒の学力がそれぞれどのように関連するのか検討したところ、「非認知スキル」は、児童生徒の学力にゆるやかな相関があり、小6のほうが中3よりも学力との相関がやや強い結果でした。一方で、「非認知スキル」とSESの間にはあまり相関が見られません。こうしたことから、SESの高低のかかわらず、「非認知スキル」を高めることができれば、学力を一定程度押し上げる可能性があることがわかりました。

不利な環境を克服し、高い学力水準に位置する児童生徒の特徴を分析したところ、その保護者は、規則的な生活習慣を整え、文字に親しむように促す姿勢、知的な好奇心を高めるような働きかけを行っている特徴がありました。また、行事やPTA活動に参加するなど、学校教育に対する親和的な姿勢が見られます。

児童生徒の学習意欲などのいわゆる「学校風土」は、その得点が高いほどSESの高低にかかわらず、学力向上にプラスに作用していました。

保護者の働きかけや教育意識、学校環境により、子どもたちの学力水準は変わりうることから、環境を整えることの大切さがわかります。

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