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「第2回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON2021)」~高専生が企業の評価額を競ってプレゼンに挑戦~最優秀賞は福井高専に

2021年4月23日

高専生がディープラーニングの技術を活かして、企業の評価額を競う「第2回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON2021)」(主催:日本ディープラーニング協会)の本選が4月17日(土)に都内で開催された。2度の予選を勝ち抜いた高専生10チームが出場し、事業化も想定して5分間のプレゼンを行った。

最優秀賞は福井高専(画面内)に


■43チームの中から10チームが本選に出場

参加全43チームの中から、予選を勝ち抜いた次の10チームが本選に出場した。旭川工業高等専門学校(北海道)、一関工業高等専門学校(岩手県)、長岡工業高等専門学校(新潟県)、石川工業高等専門学校(石川県)、福井工業高等専門学校(福井県)、沼津工業高等専門学校(静岡県)、鳥羽商船高等専門学校(三重県)、香川高等専門学校 詫間キャンパス(香川県)、北九州工業高等専門学校(福岡県)、沖縄工業高等専門学校(沖縄県)。

 


■起業家有志のメンターの協力でプレゼンに臨む

ステージ上には実行委員長である東京大学大学院教授の松尾豊氏、司会にはタレントの小島瑠璃子さん、音楽クリエイターのヒャダインさんが登壇。高専生らは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンラインでプレゼンを行った。本選出場チームには、起業家有志が各1名ずつメンターとして高専生を指導。高専生はメンターのアドバイスを参考に開発した作品の事業性を磨き、本選審査員のベンチャーキャピタリスト陣から企業評価額を勝ち取るためのプレゼンテーションに臨んだ。

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■5人の審査員が企業評価額を決定

企業評価額とは高専生チームを企業として見立てた場合、その価値を金額として評価したもので5人の審査員により決定する。チームのアイデアに審査員が1人でも投資すると判断した場合、企業評価額が審査される。企業評価額が同額の場合は投資額の高さで順位が決定する。

 


【審査員】

河合将文氏(DBJキャピタル ディレクター)

川上登福氏(経営共創基盤 共同経営者マネージングディレクター)

郷治友孝氏(東京大学エッジキャピタルパートナーズ 代表取締役社長)

仁木勝雅氏(ディープコア 代表取締役社長)

松本真尚氏(WiL.LLC共同創業者/ジェネラル・パートナー)

 


■最優秀賞は福井高専に

企業評価額6億円、投資総額1億円という過去の大会を含め企業評価額最高額を更新する評価を受け、福井工業高等専門学校のプログラム研究会が最優秀賞に選ばれた。福井高専の「D-ON」は誰でも簡単に打音検査ができれば、トンネルの事故が減らせるということから生まれたアイデア。打音検査はコンクリートなどをハンマーで叩くことで欠陥があるかを音で聞き分けるが、熟練の点検員が検査する必要がありコストもかかる。D-ONは叩いた音を機械が学習することで93.3%という高い精度で異常を感知することが可能となる。すべての建築物の老朽化から人の命を守る点が評価されて優勝した。

D-ONで老朽化から人の命を守る


■第2位は鳥羽商船

2位は企業評価額5億円、投資額1億円の鳥羽商船高等専門学校 ezaki-labの「NoRIoT」が受賞。地元の三重県の企業と共同開発を行った海洋観測機から得られるデータを活用して、ディープラーニングによる海苔養殖支援システムの開発を行った。最適な海苔の養殖方式をLLINEbotにより提案する。

鳥羽商船は企業賞としてウエスタンデジタル賞も受賞。同社の小池淳義社長は「三重県の産業に貢献し、そのアイデアを広くマーケットに展開している点に賛同した。気象データにフラッシュメモリを活用していることや、潮位データにおいては半導体を活用している点を評価した」と語る。

ディープラーニングによる海苔養殖支援システムを開発


■第3位は北九州高専

3位は北九州工業高等専門学校 Nitkit Shigeru_Labが企業評価額4億円、投資額5千万円で受賞。「盲導Cane」は視覚障害者の歩行をサポートする白杖と盲導犬を組み合わせたもので、四輪の杖にカメラとPCを取り付けることで点字ブロックを検出。誘導ブロックから左右にそれるとバイブレーションでユーザーに知らせる。

視覚障害者をサポートする盲導Cane

 


<DCON2021 最終結果>

▽最優秀賞=福井工業専門学校、▽第2位=鳥羽商船高等専門学校、▽第3位=北九州工業高等専門学校、▽アイング賞=福井工業専門学校、▽ウエスタンデジタル賞=鳥羽商船高等専門学校、▽AGC賞=鳥羽商船高等専門学校、▽KDDI賞=福井工業専門学校、▽TDK賞=沖縄工業高等専門学校、▽矢崎賞=沼津工業高等専門学校、▽若手奨励賞=福井工業専門学校、▽技術審査員賞=福井工業専門学校

 


■「DCON Start UP 応援1億円基金」の設立

イベントの最後に「DCON Start UP 応援1億円基金」の設立が発表された。支援対象となるのは、これまでのDCON1次審査を通過した高専生で起業を目指す人(高専卒業後年以内)。100万円の寄付と100万円の出資のセットで合計200万円が提供される。経営相談やバックオフィス支援も行われる。DCONサイトで申し込みを受け付けている。

 

2回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト2021

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