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不登校経験10~20代で25%に 「学校に行きたくないと思った経験」10~20代よりも40~50代に多い

2023年6月30日

不登校が年々増えている。しかし不登校対策は過去に比較して改善傾向にある。そんな調査結果が公表された。

調査したのは10代の若者に多様な学びの選択肢を提案している株式会社プレマシード。6月3日~6月5日、全国の10歳~29歳の男女300人、40歳~59歳の男女300人を対象に「不登校に関する調査」を行った。

 

 ■学校に行きたくないと思った経験7割が「ある」

 Q.あなたが今までに「学校に行きたくない」と思った理由があればお答えください。(複数回答/n=600)

 

 「経験はない」と回答したのは約3割にとどまる結果となり、約7割が学校に行きたくないと思った経験があることがわかった。その理由は「友人関係のトラブル」や「いじめ・いやがらせ」が多く、10代~20代よりも40代~50代が多く回答している。

 

 

Q. 学校に行きたくないと思った経験があると回答した方にお聞きします。その時期をお答えください。(複数回答/n=425)

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学校に行きたくないと思ったことがある人に対し、その時期を聞いた。最も多い回答は「中学2年生」となり44.2%が回答。年代別で比較をすると、10代~20代は「中学2年生」が最も多く48.3%、40~50代は「小学校高学年」が最も多く41.9%と年代で差のある結果となった。

 

■21.2%が不登校の経験あり

Q. あなたは不登校の経験がありますか。(単数回答/n=600)

 

 

 

Q. 不登校の経験があると回答した方にお聞きします。その理由をお答えください。(複数回答/n=127)

 

 

不登校の経験を聞くと、21.2%が「経験がある」と回答。年代で比較をすると、10代~20代は25.0%、40代~50代は17.3%となり、10代~20代に不登校経験者が多い。また、不登校の経験があると回答した人に対し、その理由を聞くと、「いじめ・いやがらせ」(48.0%)、「友人関係のトラブル」(43.3%)が多かった。

この結果を受けて、同社の岩田彰人氏は「不登校の経験では、10代~20代 25.0% 40代~50代 17.3%となり、その差は7.7ポイント。不登校という選択をすることができる環境になっているのでは」と分析する。

 

■不登校の経験者「相談相手はいない」が多数、相談できる場所が欲しかったとの声も

Q. 「学校に行きたくない経験がある」もしくは「不登校の経験がある」と回答した方にお聞きします。その際に、相談相手はいましたか。(複数回答/n=426)

 

学校に行きたくないと思った経験がある人、不登校の経験がある人にその際の相談相手について聞いた。その結果、「相談相手はいない」が全体で54.0%と過半数を超えた。10代~20代では40.4%、40代~50代では66.4%となり、10代~20代では相談がしやすい環境になっていると言える。また、「相談相手」についても、40代~50代に比べ、10代~20代が全ての項目で上回る結果となっている。

 

 

Q. 「学校に行きたくない経験がある」もしくは「不登校の経験がある」と回答した方にお聞きします。その際に知りたかった情報をお答えください。(複数回答/n=426)

知りたかった情報を聞くと、「相談できる場所」44.1%、「学校に通う以外の選択肢」39.7%という結果に。とくに40代~50代が多く回答している。

 

これらについて、岩田氏は次のように分析する。

「学校に行きたくない、不登校の際に相談相手がいないと回答した10代~20代は40.4%、40代~50代は66.4%となり、若い世代ほど相談がしやすい環境が整ってきているようです。また、相談相手について尋ねると、40代~50代と比較し10代~20代では、全ての項目で相談した割合が高く、ここでも相談しやすい環境が整ってきたことが伺えます。知りたかった情報として、相談できる場所、学校に通う以外の選択肢については、40代~50代に比べ、10代~20代の割合が低い結果となりました。相談しやすい環境が整ってきたことはもちろん、学校、家以外の第三の場所としてのフリースクールの認知、オンライン学習の一般化、学校に通う以外の選択肢を持ちやすくなってのではないでしょうか」

 

 

■不登校せざるを得なくなった場合、その後復学するべき?

 

 

 

【復学すべきだと思う理由】

 

【復学しなくても良いと思う理由】

 

前問では、「学校に通う以外の選択肢」について知りたかったとの回答が多く集まったが、友人関係のトラブルや勉強や体調などの何らかの理由で不登校せざるを得なくなった場合、その後復学するべきだと思うと回答した人は、計44.3%、復学しなくても良いと思うと回答した人は計55.7%となった。

半数以上が無理に復学しなくても良いと考えている。その理由を聞くと、様々な回答が集まったが、「復学しなくても良い」と回答した人も、通信制高校など別の方法で学び続ける選択肢を提示する声も多くあったという。

 

これについて、岩田氏は、「将来の自立に向けて必要な社会性、学力を身に付けるために最終的には小学校、中学校への復学は必要なことだと言えます。アンケートでは半数以上の方が無理に復学することはないと答え、復学するべきと答えた方の中にも、無理はするべきではないと答えた方が多くいました。不登校の原因は人間関係、家庭環境、学校への不信感など様々な要因があり、当事者だけでの解決が難しいのも事実です。フリースクール、カウンセラーのような第三者に介入をしてもらいながら無理をせず復学、高校への進学を目指してもらいたいと思います。また、不登校を解決し、復学や進学、夢を叶えた方の声がもっと広まれば、周囲からの理解も得やすく、解決の手助けになるのではないでしょうか」と述べる。

 

■今回の調査結果を受けて 岩田氏のコメント

不登校への理解が深まり、不登校という選択をしやすい環境になった、相談しやすい環境になったということを知れる調査となりました。

子供から大人へと成長する思春期は、参加するコミュニティーが大きくなり、学校での指導方針も自立を求めるものへと変化していきます。環境や学習面の変化が大きく、自身の成長とのギャップが生じれば、誰でも不登校を経験する可能性があります。

不登校という選択を選ぶことができる、相談しやすい環境に変化していることは、前向きな変化です。より理解を深めていくためには、不登校を解決し、復学や進学、夢を叶えた方の声が広まることが必要なのではないでしょうか。

 

株式会社プレマシード

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